国際協力NGOジャパン・プラットフォーム(JPF)

紛争や災害時の緊急・人道支援を行うNGO組織 ジャパン・プラットフォーム

お知らせ

プレスリリース 2002年12月18日

JPF、南部アフリカ調査報告

ジャパン・プラットフォーム
南部アフリカ調査報告

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ザンビア、ジンバブエ、マラウイ、レソト、スワジランド...南部アフリカ諸国が、いま、10年来といわれる干ばつに苦しんでいます。
WFP(国連世界食糧計画)によれば、およそ1,300万人が食糧危機の中にあるといいます。

※写真右上:深刻なエイズの被害



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ジャパンプラットフォームは、2002年11月、緊急支援のための調査チームを、南部アフリカ諸国に派遣し、秋まきの穀物の種子配布をしながら、各国の農村で聞き取りをおこなうなど、具体的な支援プログラムを開始しました。このプログラムは、2002年度政府供与資金による最初の支援事業です。今回は、ジャパン・プラットフォームのアフリカにおける初事業であり、かつ経済問題、HIV問題をかかえた地域における緩やかな緊急状態に対するものです。

※写真左上:栄養失調の子ども


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現地調査から帰国したスタッフとのQ&A形式で、南部アフリカの食糧事情について報告させていただきます。

※写真右:農業専門家による受益者インタビュー


派遣調査員

  • ジャパン・プラットフォーム事務局員2名
  • 農業専門調査員1名

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Q:現地の様子について。干ばつは、そんなに深刻なのか。

A:はい、雨季になっても雨がほとんど降らず、大地はからからで赤茶色にひびわれています。ザンビアではメイズという、とうもろこしのようなものが主要な農産物です。通常、メイズの種子は雨季入りを確認してから巻きます。先月一度強い雨が降ったので、雨季の到来と思った農民の方々が種子を巻いてしまったのですが、それ以降というもの雨がぴったり止まってしまいせっかく芽生えかけたメイズが枯れかかっている姿を多く目にしました。もし今年もまた十分な降雨量が得られなかった場合、深刻な飢饉に陥るといわれています。

※写真上:支援物資のメイズを頭上にのせる人々


Q:そうした中で、人々はどのような生活をしているか。

A:いくつかの農村に入って、複数の受益者世帯にインタビュー調査をしました。ある標準的な農村家庭では昨年の収穫高は、250kg、これは例年に比べてかなり少なく、野生の果物を採って、なんとか生活しているということでした。飢餓には3段階あるといわれています。
現在、南アフリカの飢餓は(3)段階に差し掛かりつつあります。

飢餓の3段階

  1. 家畜にまで食糧がまわらないために、家畜が痩せ細ってがりがりになる。(初期段階)
  2. 大人に比べて抵抗力が少ない子どもたちに栄養失調の症状が現れ始める、お腹がぽっこりでてくる、髪や目の色素が薄くなる、など。
  3. 最終段階として、大人が痩せ細る。

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Q:いま、もっとも足りないもの。もっとも急を要する支援はなにか。

A:当面の食料支援と、長期的な農業復興支援です。現在、食糧支援は、WFPが大規模に取り組んでおり、ジャパン・プラットフォームは農業復興支援の一端を担っています。ザンビアではエイズの被害も深刻で、全人口の20~30%の人びとが罹患しているといわれています。食糧危機に陥ると、栄養不足から、エイズの発症率も高まり大変危険です。

※写真右上:メイズ配給センター


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Q:調査をうけて、ジャパンプラットフォームは具体的に、どこで、どのような活動が行っているか。

A:ジャパン・プラットフォームの参加NGO団体である、「難民を助ける会(AAR)」と「ワールド ビジョン・ジャパン」は、今回、干ばつ被害の深刻なザンビア国内の6つの事業地で、総計18000世帯に対してメイズの種子の配布を行っています。受益者には、未亡人世帯や老人世帯など社会的弱者層を優先して登録するようにしています。もし今年ある程度の降雨量を得られれば、WFPの食糧配給が終了する来年3月には、メイズが実り、引き続き安定した食料を確保することができます。

※写真左上:NGOスタッフ会議風景