アフガニスタン復興NGO東京会議
分野別分科会アピール
(和文要約)
[C]保健医療

 〈1〉現状
   長期にわたる紛争の影響により、アフガニスタンの母体死亡率、乳児死亡率は世界でも最も高い比率を示している。人材、保健施設、良質なサービス、器具や薬などの不足は保健衛生状況を深刻化させてきた。女性に公的な保健施設を利用することを制限してきたことも状況を悪化させてきた。感染症の広がり、免疫低下、栄養失調、水不足、不衛生的な環境、母子保健施設や緊急分娩施設の不足も大きく影響している。
 〈2-a〉目的〈最終目的:全ての人びとの健康状態改善〉
  (01)食料の確保
(02)安全な飲料水の確保
(03)住居の確保
(04)公衆衛生への理解促進
(05)地雷除去の徹底および地雷対策教育
(06)全ての人びとが享受できるベーシック・ヘルス

 〈2-b〉目的〈早期課題〉
  (01)紛争と干ばつに直接起因する健康問題の解決
  • トラウマに対するケア
  • 深刻な栄養失調者に対する緊急食料プログラム実施
  • 緊急保健サービスへのアクセス改善

(02)保健マネージメント・システムの改善
  • 保健政策、計画の策定
  • 教育、トレーニング施設の充実
  • 遠隔地における保健サービスと施設の充実
  • 適切なHIMS(保健インフォメーション・マネージメント・システム)の構築

(03)疫病管理システムによる伝染病死亡率ならびに罹病率の抑制
  • 幼児、小児死亡の直接的な原因となる風土病の予防
  • 伝染病の予防
  • 性病、エイズを抑制する検査システムの導入

(04)メンタル・ヘルスの改善
  • メンタル・ヘルスに従事する職員の増加
  • 地方におけるメンタル・ヘルス施設の設立
  • 全ての人びとに利用可能なメンタル・ヘルスサービスの提供

(05)乳児・幼児・小児死亡率の抑制
  • 全ての人びとへのリプロダクティブ・ヘルスサービスの提供
  • ワクチン接種など子供の疾病予防を含む包括的な健康管理の導入
  • 医者紹介システムの確立

 上記の目的達成のために必要なこと
  (01) 他のセクター(農業、教育、給水、地雷対策)との協力
(02) 人材育成(保健医療従事者の教育、コミュニティ・ヘルスワーカー養成、保険医療行政官の育成、保健医療専門家である帰国アフガン人の活用)
(03) 関係機関(アフガンNGO、アフガン政府、国際NGO、国連機関、各国政府)間の調整
(04) 持続的な活動(アフガニスタン国外ならびに保健医療セクター外への頭脳流出の防止、収入向上)
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