ミャンマー・サイクロン被災者支援

2010年2月28日をもちまして支援金の受付は終了させていただきました。
また、本支援活動は終了しました。ありがとうございました。

ミャンマー・サイクロン被災者支援について
(「ナルギス」 2008年5月-/「ギリ」 2010年11月-)

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ジャパン・プラットフォームは2008年5月にサイクロン「ナルギス」、2010年11月にサイクロン「ギリ」に対して支援を実施しました。

ナルギス

ギリ

※以下サイクロン「ナルギス」の取り組みについてです。

2009年7月31日

ミャンマー・サイクロン被災者支援 進捗状況報告 2008年5月12日にサイクロン「ナルギス」がミャンマーに上陸してから1年2ヶ月以上が経ちました。発災直後から支援活動を開始したジャパン・プラットフォームですが、これまでに9億5000万円を超える資金を11団体の27事業に助成しました。

ミャンマーで実施した事業内容は非常に多岐にわたり、発災直後の緊急支援物資配布や緊急医療支援、仮設住宅の建設、子どもを含めた社会的弱者のケア、学校など公共施設の修復、生計支援、耐災害技術支援などが実施されました。喫緊の必要性を満たすものから将来を見据えた中長期的な事業まで、事業実施団体の得意分野を活かした支援が実施できました。

仮設住宅建設支援については、特定非営利活動法人JEN(JEN)が仮設住宅建設および建設のための材料セットの配布活動を実施し、最終的に4,500棟を建設することができました。これによって約1万人が住む場所を確保することができました。JENの仮設住宅は一軒240ドルで設置することができ、費用を抑えることでより多くの人々に仮設住宅を提供しました。また、建築素材にはバナナの葉など現地で調達できる物資を利用しており、事業が終了した後でも現地の住人が自ら修繕しやすいように工夫しています。

特定非営利活動法人国境なき子どもたち(KnK)、特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)、社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(SCJ)、特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)の4団体が教育に関する支援を実施しました。4団体がそれぞれの事業地において損壊した学校を修復し、KnKやSCJは学習用具の配布や課外活動を行いました。また、JENはイオングループより提供された支援物資のトタン板を修繕資材として校舎の修復が遅れていた42校に配布しました。 上記4団体のジャパン・プラットフォーム助成事業成果を合計すると、207校の修復を行い40,982名の生徒に教育機会を提供することができたことになります。

支援の全体概要については、画面左側の事業展開と対応計画をご覧下さい。

JPF加盟団体により事業が実施される一方で、JPF事務局も2008年7月、12月、2009年5月において合計3度のモニタリング調査を現地で実施しました。各団体の事業進捗状況や現地政府との情報交換などを行い支援全体の調整に努めています。
(JPFと加盟団体の活動の概要をまとめております。こちらもご覧下さい。)

発災直後の慌しさはすでに消え、日本でもミャンマー・サイクロン被害への関心が日に日に薄れてゆく一方ですが、被災地では被災前の生活を取り戻そうと今でも必死に生活している人たちがいます。これらの人々の役に立つことができるように、JPFはミャンマーへの支援を2010年5月まで続ける予定です。

2009年4月1日

国内外からの支援状況

皆様より多くのご支援をお寄せいただき、御礼申し上げます。

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2008年11月5日

状況報告

1. 背景
2008年5月初め、大型サイクロン「ナルギス」がミャンマー南部から旧首都ヤンゴン付近を通過し、エヤワディやヤンゴンなど5管区に被害が発生しました。なかでも、エヤワディ川(旧イラワジ川)の河口地域で、サイクロン「ナルギス」が最初に上陸したエヤワディ管区、およびこれに隣接するヤンゴン管区が最も被害を受けました。最新の政府報告書※1では、死者84,537人、行方不明者53,826人、負傷者19,359人です。またサイクロン被災地の人口735万人のうち、240万人は特に大きな被害を受けているといわれています。

※1『ナルギス被害合同調査報告書』p1.ミャンマー政府、東南アジア諸国連合(ASESAN)、国際連合。2008 年7月。

2. 復興支援は「より良い状態」を目指して
国際社会から寄せられる被災者支援を効率的に使うため、ミャンマー政府は社会福祉省を援助調整窓口にしています。また、ミャンマー政府、ASEAN(東南アジア諸国連合)と国連機関は、支援活動を調整するための3者間協議を定期的に開催しています。

また国連機関、国際NGOとミャンマーのNGOは、「クラスター会議」と呼ばれる事業分野別の調整・連絡会議を定期的に開催し、支援活動の重複や漏れがないようにしています。

このような国際的な支援活動の一つのテーマは、サイクロン前よりも「より良い状態」に再建することです。単にサイクロン前の状態へと「復旧」するのではなく、「より良い状態」となるよう支援活動を行うことです。例えば、農村部でサイクロンにより損壊した診療所を修復するなら、農村部の診療所としての国際的な基準を満たすように修復活動が行われます。このような方法は、英語で「Build Back Better」(より良い再建)と呼ばれています。

3.緊急医療システム支援
JPF参加NGOの1つ、災害人道医療支援会(HuMA)は、エヤワディ管区で地域医療施設の修復と備品・設備の整備、そして機能向上を支援する活動を2008年8月から始めています。ハード面ではサイクロン被害を受けた地域医療施設の修復を支援し、ソフト面ではそこに勤務するスタッフに技術指導を行っていく計画です。

ミャンマーでは、地方の末端レベルの医療施設には医者が必ずしも常駐しておらず、ミッドワイフと呼ばれる常駐スタッフが、公衆衛生や簡単な医療処置など保健医療全般を担当しています。具合が悪くなったとき、地方に住んでいる人が最初に訪ねるのが、このミッドワイフなのです。災害人道医療支援会の日本人スタッフには、災害時の緊急医療支援の経験豊富な医師や看護士などが多くいます。この特長を活かし、同会は、被災地のミッドワイフに必要な最新の知識・技能を伝えながら、さらに災害後に特有な外傷のリハビリや公衆衛生課題に対応できるような情報の提供や技術指導を行っていきます。もし、また災害が発生しても、地域保健医療従事者が対応できる力を身につけてほしい。このような思いが、この事業には込められています。

4.保健医療、栄養改善そして障がい者支援
難民を助ける会(AAR JAPAN)も保健医療に関係した活動をしているJPF参加NGOです。
難民を助ける会は1999年からミャンマーで障がい者の社会的・経済的・精神的自立支援事業を実施しています。そこで構築したネットワークと経験を活用した今回の事業は、保健医療活動、栄養改善活動そして障がい者についての理解促進活動を通じて、障がい者を含む地域住民全体が、共に助け合い、皆で地域社会を再建していくことを目指しています。

ミャンマーでは、サイクロン前から障がい者への支援は限定的でした。さらに今回サイクロン支援では、大多数の障がい者は情報も支援物資も得ることができませんでした。国際社会の支援が始まっても、障がい者が受け取れるような情報伝達や物資配給のシステムではなかったからだ、と考えられます。

そこで、難民を助ける会では、会で作成した障がい理解教材を使ったワークショップを開催し、障がい者も地域社会の一員であることへの理解を促進しています。また保健医療活動では診療活動と保健医療アシスタントの育成、栄養改善活動では、短期的な支援である基本食料セット・肥料の配布に加えて、将来も役立つよう、基礎的栄養知識を伝えるための栄養教室を開催しています。障害があってもなくても、同じ活動に参加しながら交流を深めることで、両者が一体となった地域社会づくりの第一歩となるよう、難民を助ける会のスタッフは願っています(なお同会支援チームの介助で、無事、高齢出産を乗り切った両親は、生まれた男の子にエー・エー・アール(AAR)と名づけたそうです)。

5.JPF助成事業動向
JPFの助成件数は11月1日時点で全26件となりました(終了19件、実施中7件)。助成事業は3種類に分かれており、発災直後の状況確認調査7件、当面の生活に必要な物資配布や簡易住居の提供が中心となる事業(初動対応事業)11件、生活再建を支援する事業(緊急対応事業)8件です。

事業19件のうち12件は、ミャンマーでの事業実施が今回、初めてとなる団体が実施しました。NGO活動の制限が多い状況下、これら団体が所期の成果が上げられているのは、現地日本人社会、とくに経済界からの有形・無形のご協力・ご助言をいただき、それを活用できたからにほかなりません。様々なご支援を頂戴して世界各地で人道支援活動を展開しているJPF参加NGOは、ミャンマーでも皆様のご支援に支えられて、被災者支援活動を実施しています。(事業のリストと所在地等の概略は対応計画と活動地図をご覧ください)。

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ヤンゴンの様子