アフガニスタン復興NGO東京会議
地域別分科会アピール
(和文要約)
[A]北部 マザリシャリフ周辺

 〈1〉地域の特徴
   人口550万人。かつてはアフガニスタンの穀倉地帯であり、今日でも経済的潜在性は大きい。長年の内戦によるインフラ破壊と3年来の干ばつにより貧困が蔓延している。
 〈2〉目的
   復興・開発を通じた穀倉地帯としての再建を、1)国内避難民難民の帰還促進、2)生産能力の向上、によって成し遂げる。
 〈3〉ニーズ
  (01)農業
  • 緊急支援(種子供給、電力供給、灌漑施設復旧、帰還国内避難民への食料確保、畜産支援、違法作物に代わる作物栽培の導入)
  • 復興支援(果樹園と遠隔地の農業に対するサービス充実、市場システムの開発)
  • 開発支援(安定的な成長促進、持続的な天然資源管理、民間部門の育成、植林、農業技術部門の再生)

(02)保健医療
  • 緊急支援(安全な飲料水の確保、食料の確保、基礎的な保健施設の提供)
  • 復興支援(保健サービスの提供、診療所・病院へのアクセス確保、保健

(03)教育
  • 共通の教育政策
  • 教師の育成と教育カリキュラムの開発
  • 教育施設の提供
  • 児童の就学促進(給食の供給など)

(04)地雷除去
  • 地雷・不発弾の除去
  • 意識向上

 〈4〉提言
  (01)農業
  • 教育政策の重視を当局や援助機関に働きかける
  • 健全な財源の確保と政策の立案
  • NGO、国連などの役割の明確化と調整
  • 支援活動の連携・調整を行うしくみ構築

(02)ジェンダー
  • 政策決定過程への女性の参加
  • 女性担当省の設置
  • 伴侶を失った女性、障害のある女性、孤児に対する福祉政策
  • ジェンダー教育
  • マスメディアを通じた女性支援プログラムの促進
  • 婦人協会の再生

(03)農業
  • 種子・肥料等の供給
  • コミュニティを基盤としたサービスの提供
  • 帰還難民に対する専門技術教育
  • 雇用創出計画の実施
  • 特定の対象者にむけた食料支援
  • 生産性の高い穀類、家畜の積極的な導入
  • 農業外労働の促進
  • 灌漑施設復旧と開発
  • コミュニティに基盤をおいたインフラ発展
  • マイクロファイナンスの導入
  • 社会的セーフネットの開発

(04)保健医療
  • ベーシック・ヘルスサービス、疾病予防対策、栄養補給
  • 保健衛生教育の提供
  • リプロダクティブ・ヘルスの活性化
  • 母子保健医療の支援
  • 病院・公的医療施設の支援
  • 医療従事者の教育
  • 安全な飲料水の提供
  • 食料の提供
  • 保健医療施設へのアクセス確保

 〈5〉結語
   参加NGOは、協力しあうことで上記の短期的課題、長期的課題に取り組むことができることを確認した。プログラム実施機関どうしの競争は避けるべきである。アフガンNGOはプログラムに長期的にかかわり、情報を更新、提供することができる。
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