■支援事業概要■
ザンビア緊急食糧復興援助事業計画実施事業団体

1. ザンビア緊急食糧復興援助事業計画
  【事業目的】
 大干ばつによって引き起こされたザンビアの食糧危機に対し、次期の耕作を支援して、来年も同様の危機となることを防ぎ、本来の農業サイクルに戻す。具体的には、特に被害の深刻な南部地域、西部地域の農村を対象に、種子・肥料の配布を実施し、農業生産能力の回復を支援する。
[写真右:メイズ配布センター前にて]
  【事業体制】
 AARWVJがザンビアのローカルNGOであるWVZと3者事業パートナー契約を結び、AARとWVJは本事業実施の為の調整員を派遣し、WVZのザンビアでの活動実績の中で築き上げてきた経験・ノウハウや地域共同体とのつながりを活用して実施する。
  【事業概要(対象、内容、スケジュール、体制、現地事情)】
 
(1)事業実施地
  AAR: ザンビア共和国南部州カロモ県 トゥワチヤンダ地区及シアチテマ地区
  WVJ: ザンビア共和国西部州カラボ県 ナカンデ地域開発事業地内
ザンビア共和国西部州モング県 ナムソ地域開発事業地内
ザンビア共和国南部州マザブカ県 チブナ地域開発事業内及マゴエ地区内
(2)対象〔干ばつにより深刻な被害を受けた、事業実施地の住民(一世帯平均5人)〕
  AAR: トゥワチヤンダ…3,000世帯(約15,000人)
シアチテマ………3,000世帯(約15,000人)=合計6,000世帯(30,000人)
  WVJ: ナカンデ…………3,000世帯(約15,000人)
ナムソ……………3,000世帯(約15,000人)
チブナ……………3,000世帯(約15,000人)
マゴエ……………3,000世帯(約15,000人)=合計12,000世帯(60,000人)
(3)事業内容
 来期の収穫をするための播種のタイムリミットである11月の雨季始まりまでに、主食であるメイズ、ソルガムと豆の種子及び肥料を、干ばつにより大きな影響を受けた農民、特に未亡人・障害者・孤児を含む世帯に配布する。同時に、農業普及活動を行い、来期の収穫をより確実なものとする。
[写真右:薬品で赤く色づけられたメイズの種子]
<配布物資>
  種子 :メイズ、ソルガム(穀物)、ソルウェジ豆(インゲン豆の一種)、落花生 "food security"(食糧安全保障)を考慮し、メイズが不作であったときに備え、メイズ以外の種子も配布することとした。
  肥料  
<本事業による予想収穫量>(一世帯当り。種子会社の説明による)
 メイズ1,000kg、ソルガム500kg、ソルウェジ・ビーズ62kg、落花生75kg
    :WHO基準では、5人家族が必要とする年間消費量は、メイズ450kg、その他(豆類を含む)350kgである。よって、今回配布した種子から順調に収穫ができれば、充分な食糧を得ることができ、かつ残りを販売することも可能となる。
(4)スケジュール
 第1週・第2週
種子・肥料の調達
受益者選択
農業普及員の訓練
第3週〜第11週
種子の配布、配布の監督・モニタリング
作付作業の監督・モニタリング
農業普及指導の提供・監督
第12〜第14週
現地からの最終事業報告・会計報告
現地における事業・会計監査
[写真右上:メイズの播種を行う農家の女性]
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2. 実施事業団体
  ■特定非営利活動法人 難民を助ける会(Association for Aid and Relief, Japan)AAR
   1979年、当時大量に流出したインドシナ難民を支援する市民団体として設立。以来、政治・宗教・思想に中立の立場で人道援助活動に努める。支援対象はアフリカ・アジア・東欧・アフガニスタン等へと広がり、世界各地に10の事務所を構え、緊急支援、難民支援、障害者支援、地雷廃絶のための活動を実施している。
[写真右:地元NGOスタッフ達]
<ザンビアでの活動>
 1984年に首都ルサカとメヘバ難民定住地に事務所を開設。以来、メヘバ内の支援を担当する主要団体として、医療・教育・農業の各分野で支援を行ってきた。現在は、メヘバ在住アンゴラ難民の帰還に備え、地雷回避教育、母国語教育、井戸・土木等を中心に活動している。
  ■特定非営利活動法人 ワールド・ビジョン・ジャパン(World Vision Japan)WVJ
   ワールド・ビジョン・ジャパンは、1987年10月に日本の経済成長と内外の海外支援に対する気運の高まりとともに設立され、我が国独自の理事会を持つ本邦のNGOとして活動を行なっている。1999年9月30日に特定非営利活動法人の認証を得、10月6日に登記を行い、法人格を持つ民間援助機関としてその歩みを進めている。現在、支援対象はアジア、アフリカ、中南米の国々など25カ国に及び、活動内容も、緊急・復興支援から中・長期の開発支援、人材派遣まで多岐に渡っている。
[写真左:受益者の本人確認作業]
<ザンビアでの活動>
 1994年からチャイルド・スポンサーシップを通して南部のマザブカ県チブナ地域において地域開発プログラムを実施しており、住民参加のもと、教育、保健衛生、水資源開発、農業、経済開発等、包括的な支援をWVZと共同で行なっている。
  ワールドビジョン・ザンビア(World Vision Zambia)WVZ
   1981年の設置以来20年以上にわたりザンビアで開発支援および緊急援助活動を行ってきており、現在200万人以上の受益者を有する、同国内でも最も重要な開発支援NGOの一つ。今回の一連の食糧危機にもいち早く対応し、昨年10月から世界食糧計画(WFP)とザンビア政府の協力のもと、緊急食糧援助事業に取り組んできた。
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