当会(JAFS)と交流のある京都インドネシア留学生会のアチェ出身留学生Ms.Syafwina(シャークアラ大学講師)と震災後の現地へ調査と学用品配布援助を実施(2月)現地では大学の先生たちを中心にして集まったアーティスト、教員、主婦達が被災した人々の避難テントを訪問し、集会を開催して勇気付け精神的支えになる活動を展開していた。彼らは1995年来Yayasan Umi Abasiah(YUA)として婦人に対する職能教育援助、地方共同体の子供啓発教育援助に携わって来た。今、津波後、8ヶ月の時が過ぎ、徐々に生活基盤の整備が始まろうとしている(8月調査)。
ダヤ・バロ村では、多くの村人は生活意欲をなくしている状態である(村長談)。何か生きがいの核になるような生活の手段になるような技術なりノウハウの移転が望まれている。特に、他の村でも同じようなことなのだが、周囲にマングローブ林があったのに、燃料・魚を採取する為に伐採してしまっており、それらが残っていれば、防災の意味が大きかったのでは(YUAメンバーの意見)という思いがある。被災を契機として周囲に樹木があることの必要性と重要性が理解された。JAFSでは、YUAと協力して、ダヤ・バロ村で生活基盤の再生を目指して、努力する村人達を支援するとともに職業訓練を通じてモチベーションの向上をめざし将来の生活手段の一助とすべく「種苗生産管理運営組合の創設」事業を計画した。防災とアグロフォレスト化を目指した地域づくりの基礎となる組織と施設を創設し、ダヤ・バロ村人による地域植林の核になり、広く地域緑化の基礎基地になることを目指すものである。
「種苗生産管理運営組合創設」事業
1. 地域 NAD アチェブサール州 ムラクサ県 ダヤ・バロ村
2. 背景 村人のモチベーション向上に資する活動の要請と日本の技術移転により自信を持って活動できるレベルの指導要請
3. 樹種 マングローブ・ココヤシ・マンゴ(約¥30平均/個)など防災保安林(防潮/防波)とアグロフォレスト化に必要な実の成る樹種
4. 種苗入手経路 産地は東アチェ州ランサ近郊メダン近郊ビディ近郊アチェブサールなど収集は収集業者より購入予定(別紙参照)
平舟輸送が安全で経済的メダン⇒アチェRp500000(約¥5500)/日(ヒヤリング結果)
5. 訓練指導内容 日本人専門家の指導で活着率向上と健全な強い苗を育苗するために苗圃を用いて基礎的な保育の大切さを啓蒙し抽出作苗の学習と理解を促進する。種苗は段階的に様々な成長段階のものを植栽し成長管理の手法を技術移転する。苗圃3棟の管理運営組合を創出するためにワークグループ10人単位のキャシュフォーワークで雇用し種苗設備を準備しながら、将来の核になっていきそうな人材育成する。その後5人組単位で将来の組合組織の基礎固めをする。
6. 期待される成果 (1)生活基盤の確立 (2)種苗圃場を構築整備する過程でモチベーションの向上 (3)植物を育てる過程から環境意識の向上 (4)地域植林の核になる苗圃をつくる。
【最終裨益者見込数:300人】
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