国際協力 NGO ジャパン・プラットフォーム(JPF)| Japan Platform

紛争や災害時の緊急・人道支援を行うNGO組織 ジャパン・プラットフォーム

NGO能力強化研修プログラム

「戦略的なアドボカシー・ワークショップ<安全管理対策>」を
開催しました

イベントレポート

7月29日(金)、ジャパン・プラットフォーム(JPF)は「戦略的なアドボカシー・ワークショップ<安全管理対策>」を開催しました。

本ワークショップは、6月6~10日に「TOMODACHI NGOリーダーシップ・プログラム」の一環として開催した団体の安全管理対策方針の策定や危険活動地におけるセキュリティ計画の方針策定などをテーマとした各種ワークショップやミーティングを行ったこと(※1「セキュリティ・マネージメント強化研修」)を契機として、企画、開催されました。
この6月初旬の1週間に参加したフィールド・スタッフなどの一般職員からマネジメント層まで実に多くの方が、人道/開発を問わず、日本のNGO全体における安全管理対策に取り組むための本格的な議論を進める上で、まずは、「日本政府、世論、メディアに対して、Japanese NGOsによる支援活動の安全対策への理解についてアドボカシーを進めることが不可欠である」と痛感することになりました。

そこで、基本中の基本である、アドボカシーの基礎や方法論、アドボカシーに取り組むにあたっての重要な観念を学ぶ機会としてこのたび開催したのが本ワークショップです。

戦略的なアドボカシー・ワークショップ<安全管理対策>の様子

当日は、数々の政策提言を行ってきた、動く→動かす(GCAP Japan)事務局長の稲場雅紀氏を講師に迎え、稲場氏の事例を数多く交えながらアドボカシーの10の要素が説明されました。

戦略的なアドボカシー・ワークショップ<安全管理対策>の様子

市民社会の重要なアクターであるNGOやNPOですので、大きな規模の団体は「アドボカシー」専門の部署を備えています。ただ、それ以外の部署のスタッフや現場レベルの人が体系的に「アドボカシー」について学ぶ機会が意外に少なくないのも事実です。小規模団体の職員となるとなおさらです。彼らが「アドボカシーはよくわからないので・・・」と遠ざけていた部分は否めません。
「『アドボカシー』をどこまで理解できるだろうか」「勉強して意味あるだろうか」と不安を少々抱えて参加した方もいて、ワークショップ冒頭は固い雰囲気でしたが、稲場氏のわかりやすくユーモアに富んだファシリテーションにより、権力分析や外務省の構造紹介のセッションでは、参加者からも「実はこういった人と関係がある、親交がある」「意外に身近にいるこんな人からアプローチしていくというのはどうだろうか」と参加者全体に対して情報の披露や共有、提案も活発に行われ、盛り上がるまでになりました。

戦略的なアドボカシー・ワークショップ<安全管理対策>の様子

ワークショップ後には「(アドボカシーは)今までちゃんと分析できていない分野のことだったので参考になった」「具体的に私たちがとるべき次の行動が描けるようになった」「アドボカシー全般についての認識ががらりと変わった」と、アドボカシーに関して知識が薄いと言わざるを得なかった状態から新しい視点が拓けたという嬉しい声が集まりました。
また、「権力分析を掘り下げたワークショップがあれば良いのでは」「外務省以外の、メディアや官邸などをピンポイントで対象としたアドボカシーについてもっと知りたい」という意欲あふれるご意見もありました。
6月を端緒に動き出した日本のNGO全体の安全管理対策は現在、「NGO安全管理イニシアティブ」(Japan NGO Initiative for Safety and Security)準備会(※2)が主軸となって本格的な整備が始まったところです。上記ご意見も参考にしながら、同会の中に設置された4つのタスクフォースのひとつ、「アドボカシー・タスクフォース」メンバーを中心に、安全管理対策における、より具体的なアドボカシー計画・戦略の策定、実施という、実地的に行えるワークショップの開催準備へと進めてまいります。

※1)「セキュリティ・マネージメント強化研修」
概要はこちらから http://www.japanplatform.org/info/2016/05/261649.html

※2)「NGO安全管理イニシアティブ」(Japan NGO Initiative for Safety and Security)準備会
「NGO安全対策勉強会」の後身。「組織の安全管理対策」は、日本のNGOが取り組まなければならない課題であると長く認識されながらも、なかなかNGO全体としての具体的なアクションが取られてこなかった。また、人道支援活動を取り巻く環境がますます困難を極める中で、各NGOの安全管理体制を強化し、活動を展開するうえでドナーや支援関係者からNGOの安全対策における信頼や理解を喫緊に得ることが課題である。そういった問題意識から、InterAction Forum Study Tour 2015への参加を端緒に、2015年9月、同会が有志によって立ち上げられた。