地元主導の生活再建を支える人材育成

「助成&研修」の趣旨

熊本での復興過程や復興の進展に伴って生じると想定される課題等について、過去の災害復興に携わった経験者から、復興課題解決の知見や経験、知っておくべき知識などを広範に共有する機会を設けます。また、これまで46の国と地域で1200以上の支援事業を展開してきたJPFも、災害支援の国際基準からみえる国内支援現場の課題や災害弱者に対する視点などの共有も含みます。
これにより、熊本における復興に関する多角的な知識を持った方を各セクターに増やしていくことをめざします。また、各回の研修内容を記録に残し、今後に向けた知見の共有を図ります。

対象

熊本県内で復興支援活動に従事している民間のNPO、自治会、ボランティア組織、行政職員や医療・福祉関係、社会福祉協議会等

こんな団体・方におすすめ

  • 行政で、復興支援に関わる業務についておられる団体・方
  • 社会福祉協議会で、復興支援・地域支えあいセンターに関わる業務についておられる団体・方
  • 民間の支援団体で、多様なテーマへの関わりをもっておられる団体・方
  • 仮設住宅の自治会等で地域の復興に関わりをもっておられる団体・方

講師

  • 神戸、中越、東北で発生した自然災害からの復興に従事した有識者
  • 海外で災害対応や復興支援の経験を持つ方

実施形態およびスケジュール

2段階で事業を行います。

研修および助成スケジュール研修および助成スケジュール集合講座活動研修(助成事業)▼詳細はこちらから

研修の実施事務局

ジャパン・プラットフォーム(JPF)は、本事業の実施窓口・事務局を以下の団体に業務委託しています。

公益財団法人地域創造基金さなぶり

〒980-0804 宮城県仙台市青葉区大町1-2-23-3F
TEL : 022-748-7283 FAX : 022-748-7284

地域創造基金さなぶりとは

公益財団法人地域創造基金さなぶりは、2011年3月11日に発生した東日本大震災に関連して、復興支援と地域の活性化を図るために、市民の寄付によって設立された公益財団法人です。岩手県、宮城県、福島県の非営利組織が行う復興支援活動と、新たな事業を起こす起業に関する2つの領域に関して、総額約16億円の支援決定を行っています。また、JPFとは、東日本大震災の支援において、地元を主体とした復興支援を推し進めるために連携し、業務を担っている。
熊本地震に関して、連携を図っている全国の財団と共に資金支援を行うと共に、本事業の実施事務局として東日本大震災の経験を熊本の復興に役立てるべく事業を行っていきます。

熊本地震被災者支援(九州地方広域災害被災者支援)記録誌

地元主体の復興経験と知見を伝える講座のエッセンスがまとまった「熊本地震被災者支援 記録誌」が完成しました。

地元主体の復興経験と知見を伝える講座のエッセンスがまとまった「熊本地震被災者支援 記録誌」が完成しました。

「集合講座」の詳細(終了)

概要

「集合講座」の詳細「集合講座」の詳細

趣旨

「集合講座」は一コマ90分程度の座学講座になり、概観的に全体像を掴んでいただくことを主目的としています。復興に関わる取り組みをする上で考慮すべき点などを学んでいただけます。
「集合講座」の内容をどのように熊本における復興支援に役立てるのかなど、学びをさらに深めたい場合には、合わせて実施する復興地域への「活動研修(助成事業)」をご活用下さい。

テーマ

研修テーマは、総論・テーマ編・スキル編の3つに分かれています。

助成

助成対象ではありません。

参加費

無償
下記の<対象>に該当する方はどなたでもご参加いただけますので、ふるってお申し込みください。

対象

熊本県内で復興支援活動に従事している民間のNPO、自治会、ボランティア組織、行政職員や医療・福祉関係、社会福祉協議会等

こんな方におすすめ

  • 行政で、復興支援に関わる業務についておられる方
  • 社会福祉協議会で、復興支援・地域支えあいセンターに関わる業務についておられる方
  • 民間の支援団体で、多様なテーマへの関わりをもっておられる方
  • 仮設住宅の自治会等で地域の復興に関わりをもっておられる方

備考

  • 「活動研修(助成事業)」に応募をなさる団体は、「集合講座」への参加が助成審査の際の加点ポイントとなります。
  • 「集合講座」は基本的な知識や復興経験の共有を図るものです。「活動研修(助成事業)」への参加を考えている方は、関係する皆さまご一緒に「集合講座」にもぜひご参加ください。

研修スケジュール こちらではPDFでご覧いただけます

講義1 オープニングトーク(総論)

日時 2月17日(金)10時00分~11時00分
テーマ 「“復興”とは何か」
立場やセクターに関わらず、「広義の復興支援」に携わるなかで“ふと”考える素朴な疑問は「復興とは何か?」ということではないでしょうか。復興にゴールや条件があるのか?いつ復興期間が終わるのか?終われるのか?行政の視点、民間支援団体の視点、町内会の視点、被災した住民個人の視点等があるとすれば、それぞれに交錯する考え・想いは多彩であるようです。この講座では1995年の発災から22年を迎えた神戸の経験から考えます。
登壇者 菅野拓氏(阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター研究員)
野崎隆一氏(NPO法人神戸まちづくり研究所 理事長)
田村太郎氏(一般財団法人ダイバーシティ研究所代表理事/復興庁復興推進参与)
場所 ユースピア熊本(熊本県青年会館)

講義2(総論)

日時 2月17日(金)11時00分~12時30分
テーマ 「復興を支える財源と法制度」
復興に、我が団体に、この事業に、一体どれくらいの予算が必要なのか、大きな悩みがこの資金や財源のテーマではないでしょうか。近年の自然災害においても、基金を造成するケースもあれば、民間の財源を大きく頼る時期があったり、行政の既存の制度の活用が可能であったり、様々な視点があります。行政のお立場のみならず、民間の立場でも、復興を現場で進めていくためにどのような法制度や財源があるのかの整理を試みます。
登壇者 菅野拓氏菅野拓(すがの たく)氏 阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター研究員
大阪市立大学 博士(文学)。2011年より東日本大震災の被災者支援を行う(一社)パーソナルサポートセンターの事業を立ち上げ、現在は理事。2014年より現職。熊本市「復興検討委員会」委員、益城町「復興計画策定委員会くらし復興専門部会」委員。
場所 ユースピア熊本(熊本県青年会館)

講義3(総論)

日時 2月17日(金)13時30分~15時00分
テーマ 「復興まちづくりと合意形成について」
復興は土木工事や建築ということも重要な側面ではありますが、実は復興は多くの会議を開き、そこで合意形成をはかることと言えます。住民を主人公に、住民自身がどのような暮らしを再興するのかの会議が多く開かれます。住民対行政、住民同士の対立関係になりがちな部分をどのようにほぐして、必要なことを決めていく関わりをしていくのか整理します。
登壇者 野崎隆一(のざき りゅういち)氏野崎隆一(のざき りゅういち)氏 NPO法人神戸まちづくり研究所理事長
神戸大学建築学科卒業。阪神・淡路大震災では、被災マンション、被災市場などの再建、コレクティブハウジングの実現を支援。震災後は、平常時の地域まちづくりを支援。東日本大震災では、気仙沼市で防災集団移転や区画整理事業で、住民主体の復興まちづくりを支援。
場所 ユースピア熊本(熊本県青年会館)

講義4(総論)

日時 2月17日(金)15時30分~17時
テーマ 「復興支援の全体像について」
「復興支援」という言葉をよく見聞きするものの、実際の線引きはセクターによって、個人によっても異なることも多いと思います。自然災害によって直接的な被害や影響があった地域・課題もあれば、元々その地域にあった課題もあり、線引きが難しいものです。また、行政や民間がそれぞれに取り組む復興支援事業、分野や支援活動を行う場所も異なるなかで、この講座では、全体像を浮かび上がらせることを試みます。
登壇者 田村太郎(たむら たろう)氏田村太郎(たむら たろう)氏 一般財団法人ダイバーシティ研究所代表理事/復興庁復興推進参与
阪神・淡路大震災で外国人被災者支援や復興まちづくりのネットワークづくりに携わる。2007年から現職。東日本大震災では内閣官房「震災ボランティア連携室」の企画官に就任。復興庁設立後は上席政策調査官、現在は復興推進参与として東北復興に参画。
場所 ユースピア熊本(熊本県青年会館)

講義5(総論)

日時 2月18日(土)10時~11時30分
テーマ 「被災者といきがい・しごとづくり」
地震などの災害発生後、当面は日々の生活や住居の確保に日々の多くの時間をさくことになると思います。仮設住宅に入居後も、住居の再建や元々の住居があった地区の話し合い等が続くこともありますが、特に高齢の仮設入居者を中心に「いきがい」を喪失するかのような感覚になることがあります。また、週5日のフルタイムの仕事がしたくても出来ない方むけに、自宅や一日の可能な時間を仕事に充てることで月3-5万円程度の収入を可能にする「しごとづくり」が大事といわれます。この講義では、いきがいとしごとづくりを一体的に、過去の復興における事例とあわせて、考え方や様々な可能性等を整理します。
登壇者 中村順子(なかむら じゅんこ)氏中村順子(なかむら じゅんこ)氏 認定NPO法人コミュニティサポートセンター神戸 理事長
短大卒業後、会社勤めを経て在宅高齢者の生活支援ボランティアに従事。阪神大震災直後、救援活動に取り組み、1996年に中間支援組織を立ち上げ、NPOの総合的なサポート活動を展開。兵庫県立淡路景観園芸学校兼任教員、各種審議会委員名など歴任。
場所 熊本県総合福祉センター

講義6

日時 2月18日(土)13時~14時30分
テーマ 「復興における中間支援組織の役割」
復興は様々な取組みや活動の積み重ねで時にゆっくりと、時に勢いをもって進んでいくものです。官民の様々な立場で、様々な復興にむけた取組みを行うのですが、民間の活動の下支えをしたり、情報交換のようなつなぐ場をつくったり、中立的な立場を活かした仲介や意見交換の場づくりだったり、以外と多様な活動が役立つことがあります。この講義では、中間支援組織といわれる、現場をもたず、様々な活動を行う人と組織をつなぎ、支援するための組織に求められる役割と必要性等について整理します。
登壇者 石塚直樹(いしづか なおき)氏石塚直樹(いしづか なおき)氏 一般社団法人みやぎ連携復興センター チーフコーディネーター
1980年生まれ。2008年公益社団法人中越防災安全推進機構入社、中越地震被災地の復興支援・中山間地域支援コーディネーターの育成事業等に取り組む。2012年よりみやぎ連携復興センターに出向、東日本大震災からの復興に向けた取り組みに従事。
場所 熊本県総合福祉センター

本日のふりかえり

日時 2月18日(土)15時~16時30分
場所 熊本県総合福祉センター

講義7

日時 2月20日(月)10時30分~12時
テーマ 「仮設住宅でのコミュニティ形成支援」
建物は仮設でも、人々の人生は仮設ではありません。仮設住宅での暮らしを充実した人生の期間として過ごすために、そこで暮らす人々の生活をどう支えればいいのか。地域や背景も様々な住民の主体性を尊重しながら、コミュニティを形成していくうえでのポイントを学びます。
登壇者 遠藤崇広氏遠藤崇広氏 特定非営利活動法人みんぷく 支援プロデューサー
1974年、福島県いわき市生まれ。プロ野球・日本ハム球団にて北海道移転プロジェクト・セクションマネージャーや大学講師などを歴任。東日本大震災後は被災地でのコミュニティづくりをはじめとした支援活動やジャーナリストとして取材活動と情報発信にも取り組む。
場所 熊本市国際交流会館(熊本市中央区花畑町4-18)

講義8

日時 2月28日(火)10時30分~12時
テーマ 「女性・子育て世代の課題と支援」
復興の過程において、子育て世代の女性に焦点をあてた支援に関する課題を整理します。平時でも負担の多い子育て、それが大規模自然災害の発生後、どのようなことが負担で、どのような支援が必要なのでしょうか。ご自身の被災経験を含めて、お話頂きます。
登壇者 小川ゆみ(おがわ ゆみ)氏小川ゆみ(おがわ ゆみ)氏 マザーウィング 理事/仙台市子育てふれあいプラザ のびすく泉中央副館長
2008年子育て当事者の声を生かした育ち合いの場づくりを目指し、一般社団法人マザー・ウイング設立。東日本大震災後、被災した母親への心のケア事業、福島から避難してきた親子支援、孤立した親子への訪問型子育て支援事業にも取り組む。一男一女の母。
場所 熊本市国際交流会館(熊本市中央区花畑町4-18)

講義9

日時 2月28日(火)10時30分~12時
テーマ 「会議のファシリテーション」
ファシリテーションとは、会議の進行役であり、会議の円滑かつ参加者の一人ひとりの意見や関与を引き出す技術や考え方を指しています。この講座では、ファシリテーションを学ぶ入口として、基礎の部分と復興の場面でどのように役立つのかを整理します。
登壇者 三浦まり江(みうらまりえ)氏 NPO法人陸前高田まちづくり協働センター理事長
岩手県陸前高田市出身。東日本大震災後の2012年から中間支援NPOに所属して、陸前高田市の市民活動支援、地域づくりワークショップのファシリテーターや地域づくりの人材育成、復興支援団体のネットワークづくり等に取り組む。2015年から同法人の理事長。
場所 熊本市国際交流会館(熊本市中央区花畑町4-18)

講義10

日時 2月28日(火)10時30分~12時
テーマ 「大学生だからできる復興支援~在学中と卒業後の関わり方~」
多くの在学中の大学生が復旧・復興支援活動に取組み、大きな力になりました。他方で、学業とのバランスや卒業後の進路の関係で、地域の復興との関わりに悩むことも少なくないと思います。1995年の阪神淡路大震災の復興支援に関わり、現在は大学生のボランティア支援をする講師より、在学中・卒業後の地域と復興の関わりについて整理します。
登壇者 赤澤清孝氏 特定非営利活動法人ユースビジョン代表
阪神・淡路大震災を契機に、若者によるボランティア活動の意義や可能性を感じ、翌年学生有志できょうと学生ボランティアセンター(現・NPO法人ユースビジョン)設立。学生の活動支援の他、東日本大震災後には宮城県を拠点に復興・まちづくりに取り組む起業家の支援に取り組む。
場所 熊本市国際交流会館(熊本市中央区花畑町4-18)

講義11

日時 2月28日(火)13時~14時30分
テーマ 「ファンドレイジングの基礎」
お金そのものには意志はありません。お金を出す人の気持ちが動いて初めて、お金は動きます。資金を集めるためには、人の気持ちを集める必要があります。復興に必要な財源をどのように構成し、どのように調達するのか、基本的な考え方と具体的な手法を学びます。
登壇者 河合将生(かわいまさお)氏河合将生(かわいまさお)氏 NPO組織基盤強化コンサルタント office musubime代表
NPOの支援組織の職員を経て独立。伴走支援を専門としながら組織/事業の立ち上げや組織診断・マネジメント・ファンドレイジング支援、プロジェクト運営・協働コーディネート・ファシリテート等に取り組む。東日本大震災復興支援におけるNPOやコミュニティ支援も。
場所 熊本市国際交流会館(熊本市中央区花畑町4-18)

講義12

日時 2月28日(火)13時~14時30分
テーマ 「まちづくりへの参加のデザイン」
地域の未来を創るのは住民です。住民が自ら参加し、新しいまちでの暮らし方やまちなみのデザインを考え、行政や専門家の力を引き出しながら、まちづくりを進めていく方法について、神戸や東北の事例も参考にしながら学びます。
登壇者 浅見雅之(あさみまさゆき)氏浅見雅之(あさみまさゆき)氏 ひと・まち・住まい研究所代表
2010年「人・まち・住まい研究所」設立。ドアノブのような小さなモノから、地域計画のような大きなモノのデザインを対象に、計画に関係する全ての人々の関わり方の「プロセスデザイン」が得意分野。住民参加による計画・デザイン・設計・施工・運営等をコーディネートしている。
場所 熊本市国際交流会館(熊本市中央区花畑町4-18)

講義13

日時 2月28日(火)15時~16時30分
テーマ 「コミュニティにおけるファンドレイジング」
コミュニティに必要な活動をどのような資金でまかなうのか。コミュニティの思いを大切にしながら、支援者の共感を得て資金を獲得するために、資金の種類や特徴、適切な資金の調達方法を学びます。
登壇者 河合将生(かわいまさお)氏 NPO組織基盤強化コンサルタント office musubime代表
NPOの支援組織の職員を経て独立。伴走支援を専門としながら組織/事業の立ち上げや組織診断・マネジメント・ファンドレイジング支援、プロジェクト運営・協働コーディネート・ファシリテート等に取り組む。東日本大震災復興支援におけるNPOやコミュニティ支援も。
場所 熊本市国際交流会館(熊本市中央区花畑町4-18)

講義14

日時 2月28日(火)15時~16時30分
テーマ 「連携と協働で支える地域づくり」
復興にはさまざまな分野の、さまざまな組織の力が必要になります。県・市・地区それぞれの地域づくりを支える多様な組織の構造や、組織間の連携・協働のあり方について、東北での事例を元に学びます。
登壇者 鹿野順一(かのじゅんいち)氏鹿野順一(かのじゅんいち)氏 NPO法人いわて連携復興センター 代表理事
1965年岩手県釜石市出身。菓子店を営む傍ら、まちづくり活動を経て2004年NPO法人@リアスNPOサポートセンター設立。東日本大震災で被災、以後「被災者が主役の復興」を目指し復興支援活動を行う。中間支援団体が連携し設立されたいわて連携復興センター代表理事。
場所 熊本市国際交流会館(熊本市中央区花畑町4-18)

講義15

日時 2月28日(火)19時~20時30分
テーマ 「メモリアル事業の事例と考え方」
震災の経験をどのように未来に伝えるのか。被災者、支援者それぞれの思いを大切にしながら、多様な担い手が協働しながら20年以上、継続してメモリアル事業を展開している神戸の事例を学び、これからのメモリアル事業のあり方を考えます。
登壇者 森田拓也(もりたたくや)氏森田拓也(もりたたくや)氏 神戸いきいき勤労財団
80年代、神戸市職員として、市民との協働のまちづくり・再開発事業を皮切りに、阪神大震災以降は、神戸市のコミュニティ・NPO施策、住民自治のしくみづくりに取り組む。公職以外にも、しみん基金こうべ等のNPOの起業・運営にかかわり続けている。
場所 熊本市国際交流会館(熊本市中央区花畑町4-18)

講義16 日時変更!

日時 3月24日(金)10時~11時30分
テーマ 「保健福祉分野から見た被災者支援」
被災者への心のケアを中心に、保健福祉分野での課題や対応について、過去の事例などを元に時系列で整理するとともに、行政職員や支援者のメンタルヘルスについても、課題や留意すべき点を学びます。
登壇者 原田奈穂子(はらだなほこ)氏原田奈穂子(はらだなほこ)氏 東北大学大学院医学系研究科 保健学専攻 地域ケアシステム看護学分野講師
看護学博士。看護師・保健師。国立保健医療科学院危機管理部門客員研究員。東日本大震災後、災害保健・医療分野での人道支援における質の保証と説明責任、緊急時支援者支援に関する実践と研究に従事。熊本地震後益城町にて、避難所の設置や運営支援を展開。
場所 熊本市国際交流会館(熊本市中央区花畑町4-18)

講義17

日時 3月1日(水)13時~14時30分
テーマ 「課題と目標の立て方」
事業を組み立てるうえで重要な対象とすべき課題の絞り方と目標の立て方について、当事者の合意と支援者の共感を両立させる復興事業の視点から、基本的な考え方や留意点について学びます。
登壇者 山崎庸貴氏山崎庸貴氏 一般社団法人ふくしま連携復興センター 理事・事務局長
福島県会津若松市出身・在住。経営コンサルタント等を経て、東日本大震災・福島第一原発事故を契機に故郷・ふくしまへUターン。復興のために活躍するNPO等の経営支援やネットワーク形成、復興を支える社会的資源や多セクター間の活動コーディネート等に取組む。
場所 熊本市国際交流会館(熊本市中央区花畑町4-18)

講義18

日時 3月1日(水)15時~16時30分
テーマ 「国際基準でみえてくる支援現場の課題」
登壇者 松尾沢子氏 特定非営利活動法人国際協力NGOセンター(JANIC) 能力強化グループマネージャー/支援の質とアカウンタビリティ向上ネットワーク(JQAN)事務局長
大学卒業後独立行政法人国際協力機構(JICA)に入職、外務省出向を経て 2008年(特活)国際協力NGOセンター(JANIC)に転職。 日本のNGOの組織強化や社会的責任に関する取り組み、東日本大震災以降は人道・緊急支援の質とアカウンタビリティ向上に関する国際基準の普及に携わる。
場所 熊本市国際交流会館(熊本市中央区花畑町4-18)

講義19

日時 3月1日(水)19時~20時30分
テーマ 「復興まちづくりのケーススタディ」
復興まちづくりはどのような手順で進められ、誰がどのような役割を担うのか。意志決定や財源はどのようにしたのか。神戸市長田区で震災から5ヶ月後に発足したまちづくり協議会で20年以上、会長を務めてこられた野村さんから体験談を伺います。
登壇者 野村勝氏野村勝氏 細田・神楽地区まちづくり協議会会長
1938年生まれ。阪神淡路大震災時は神戸市垂水消防署に勤務。直後から現場に飛び出し、火災防御、人命救助活動に突入。家は全壊、家族は高校の体育館に避難。その後細田神楽まちづくり協議会会長となり、市内のまちづくり協議会連絡会を立ち上げるなど、神戸復興に全力を尽くしてきた。
場所 熊本市国際交流会館(熊本市中央区花畑町4-18)

講義20

日時 3月3日(金)10時30分~12時
テーマ 「復興とともに生きる子ども・若者への支援」
学校が避難所となり、公園やグラウンドには仮設住宅が並ぶ。家庭の状況が変わって進路変更を余儀なくされる。子どもや若者の環境は、災害時に大きな影響を受けます。石巻で子どもや若者を対象に活動してきた視点からお話を伺います。
登壇者 門馬優(もんまゆう)氏門馬優(もんまゆう)氏 NPO法人TEDIC代表理事
1989年宮城県石巻市出身。早稲田大学大学院教職研究科修了。東日本大震災で故郷が被災、2011年にTEDIC設立。現在、石巻市教育委員会学校支援地域コーディネーター、子どもの貧困対策センター公益財団法人あすのばアドバイザーなどを務める。
場所 熊本市国際交流会館(熊本市中央区花畑町4-18)

講義21

日時 3月3日(金)10時30分~12時
テーマ 「成果の表現と広報の技術」
行政・民間に関わらず、復興支援活動に日々取り組む中で、参加者募集としての告知はしているものの、誰向けに、どのような方法で、どのようなことを重視して発信していけばいいのでしょうか。ホームページを作るだけではもはや伝わらないといわれるなかで、独りよがりで一方的な発信にならないための視点の置き方、誰に何を伝えるべきなのかを整理します。
登壇者 船木成則(ふなきしげのり)氏船木成記(ふなきしげのり)氏 尼崎市顧問(博報堂)
社会課題の解決を目指すソーシャルマーケティングが専門。主たる領域は、観光&人材育成、地域活性化、まちづくり、伝統文化、環境、次世代育成&社会福祉、公衆衛生。内閣府勤務経験を生かし、行政やNPO等ソーシャルセクターの支援や社会起業家のサポートも手がけている。
場所 熊本市国際交流会館(熊本市中央区花畑町4-18)

講義22

日時 3月3日(金)10時30分~12時
テーマ 「地域の産業の再生と仕事の創出」
被災した地域において、震災前の産業の再生・再興と共に、新たな・小さな仕事づくりが求められるケースがあります。地元の人、外部の人のそれぞれを活用しながら、生計支援的な月数万円以下の収入から、新規の起業・創業まで多彩な事例をもとに考え方を整理します。
登壇者 松村豪太(まつむらごうた)氏松村豪太(まつむらごうた)氏 一般社団法人ISHINOMAKI2.0 代表理事
東北大学大学院法学研究科修了。津波で自宅も半壊するが、直後から石巻中央部復興の中心的な役割を担う。ISHINOMAKI2.0を発足し、「世界で一番面白いまち」づくりを目指す。2012年グッドデザイン賞復興デザイン賞受賞。総務省地域力創造アドバイザー。
場所 熊本市国際交流会館(熊本市中央区花畑町4-18)

講義23

日時 3月3日(金)13時~14時30分
テーマ 「補講・総論1」
復興とは何か、復興を支える財源や制度、復興まちづくりと合意形成、復興支援の全体像をテーマに、復興支援を巡る総論を整理します。(第1~4講の内容をダイジェストで紹介します)
登壇者 田村太郎(たむらたろう)氏 一般財団法人ダイバーシティ研究所代表理事/復興庁復興推進参与
阪神・淡路大震災で外国人被災者支援や復興まちづくりのネットワークづくりに携わる。2007年から現職。東日本大震災では内閣官房「震災ボランティア連携室」の企画官に就任。復興庁設立後は上席政策調査官、現在は復興推進参与として東北復興に参画。
場所 熊本市国際交流会館(熊本市中央区花畑町4-18)

講義24

日時 3月3日(金)15時~16時30分
テーマ 「補講・総論2」
復興とは何か、復興を支える財源や制度、復興まちづくりと合意形成、復興支援の全体像をテーマに、復興支援を巡る総論を整理します。(第1~4講の内容をダイジェストで紹介します)
登壇者 田村太郎(たむらたろう)氏 一般財団法人ダイバーシティ研究所代表理事/復興庁復興推進参与
阪神・淡路大震災で外国人被災者支援や復興まちづくりのネットワークづくりに携わる。2007年から現職。東日本大震災では内閣官房「震災ボランティア連携室」の企画官に就任。復興庁設立後は上席政策調査官、現在は復興推進参与として東北復興に参画。
場所 熊本市国際交流会館(熊本市中央区花畑町4-18)

講義25

日時 3月10日(金)10時30分~12時
テーマ 「対人援助の基礎」
人を対象に支援を行ううえで必要な考え方やスキルについて、ケースワークの基礎や対人援助技法の基礎を理解し、復興支援における留意点や活動へ活かすうえでのポイントを解説します。
登壇者 田村太郎(たむらたろう)氏 一般財団法人ダイバーシティ研究所代表理事/復興庁復興推進参与
阪神・淡路大震災で外国人被災者支援や復興まちづくりのネットワークづくりに携わる。2007年から現職。東日本大震災では内閣官房「震災ボランティア連携室」の企画官に就任。復興庁設立後は上席政策調査官、現在は復興推進参与として東北復興に参画。
場所 熊本市国際交流会館(熊本市中央区花畑町4-18)

講義26

日時 3月10日(金)19時~20時30分
テーマ 「人材マネジメントの基礎」
組織運営で最も重要なのは人です。組織編成から募集、選考、評価まで、人材マネジメントの手順や留意点を学び、これからの復興支援活動における人材について、基礎的な視点と考え方を整理します。
登壇者 田村太郎(たむらたろう)氏 一般財団法人ダイバーシティ研究所代表理事/復興庁復興推進参与
阪神・淡路大震災で外国人被災者支援や復興まちづくりのネットワークづくりに携わる。2007年から現職。東日本大震災では内閣官房「震災ボランティア連携室」の企画官に就任。復興庁設立後は上席政策調査官、現在は復興推進参与として東北復興に参画。
場所 熊本市国際交流会館(熊本市中央区花畑町4-18)

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参加者の声

2月17日にスタートし、3月24日に終了した集合講座。
行政関係者、NPOやNGOに属する支援関係者、大学生などのべ349名以上の方にご参加いただきました。参加された方のリアルな声や気付きをご紹介します。

講座全体について

  • 堅苦しくない内容で入り込みやすかった。支援する側も明るくないと被災者も明るくなれないですよね。

参加者の声

気付きについて

  • 全体からみたNGOの位置づけがわからないまま活動していたが、重要な役割だとわかった。
  • 被災者一人ひとりに寄り添うことが必要だとわかった。
  • 支える資源が他にあることがわかり、今後のアプローチのヒントが得られた。
  • 復興への道筋を立てて、これからの活動を進めていこうと思いました。
  • 「復興」や「復興支援」という言葉がどういう意味を持つのかを改めて得るきっかけになった。
  • 普段は業務を行っているため、全体像に目が向けられなかったので、とても参考になった。
  • 復興の内部にいる人にとって、改めて立ち位置を確認することができた。
  • 全体から見たNPOの役割が分かりました。
  • 全体的な仕組み、イメージの理解ができた。

参加者の声

復興支援経験者からの話について

  • 今の支援で直面している課題は阪神大震災のときからあったことだとわかった。過去の事例が参考になった。
  • まだまだ復興支援のお手伝いをしてまもないですが、「なるほど!」と思うお話が盛りだくさんでした。
  • 阪神・淡路大震災から、災害をいくつも経験したことから学んできたこと、時代背景をふまえての話がわかりやすかった。
  • 実経験に基づいた話が多く、大変参考になった。
  • これまでの災害復興支援の経験を聞くことによって、向かうべき方向が分かった。
  • 過去のデータをもとに未来を築く。
  • 自分たちが置かれている状況を東北などの事例を聴きながら客観的にみていく必要があるというのは重要だと思いました。
  • いろいろな立場の人と会って話す事で、様々な資源を知ることができ、活動が広がることを感じた。
  • 経験をふまえての講座は、経験値の少ない私たちには貴重だと思いました。

参加者の声

今後の事業・活動・現場に活かせそうなことについて

  • 阪神などのデータなどをもとに、何らかの事業につなげたい。
  • 地域や他団体との仲間づくり。
  • セクターを越えた、つながりをつくっていくこと。

参加者の声

「活動研修(助成事業)」の募集(終了)

趣旨

「活動研修(助成事業)」は、熊本地震からの復興に携わる方々が、過去の被災地に複数人で訪問し、具体的な経験や知見を得ていただくための研修です。

募集チラシ ※詳しい内容は募集要項をご覧ください

募集チラシ(PDFファイル)

募集要項

募集要項をご覧ください。

申請方法

申請書はこちらをご使用ください

申請の受付と発表

受付締切

郵送の場合は、2017年4月3日(月)当日消印有効。
電子メールでの提出の場合は2017年4月3日 18:00 までに送信してください。添付できない書類は、郵送してください。その場合は4月4日中に発送してください。

助成団体の発表

厳正な審査の上、助成団体を決定し、2017 年5月中旬に発表予定。

説明会

募集要項と申し込み用紙はこちらをご覧ください。お申し込みが必要です。

日時

3月17日(金)14:00~15:00+個別相談会
3月17日(金)19:00~20:00+個別相談会

会場

熊本市男女共同参画センターはあもにい 研修室A
〒860-0862 熊本県熊本市中央区黒髪3丁目3-10
駐車場・70台(1回200円)、他に無料駐車場あり

「活動研修(助成事業)」の詳細

JPFは2017年4月、熊本復興支援に必要な力を身につける活動研修事業への参加を希望する団体を募集し、審査を行いました。その結果、23団体が審査を通過しました。各団体には以下の3ステップの研修事業に参加する資格が与えられると同時に、研修に必要な費用、原則85万円(1団体につき)が助成されます。

概要

ステップ1 6月26日・27日 支援事業の計画方法を学ぶ研修

第1ステップが2017年6月26日と27日に、熊本市内で開催されました。

研修内容

  • 支援事業の計画方法を学ぶ(課題整理、予算計画の策定など)
  • 事業計画の立案に必要な視察の仕方を学ぶ

スケジュール

■6月26日
10時 趣旨説明、自己紹介
11時30分 交流タイム&ランチ
13時 3講師による講義
14時~16時30分 課題整理、計画書作成、視察先への質問票の作成、講師への相談・フィードバック

■6月27日
10時~15時30分 初日の続き(課題整理、計画書作成、視察先への質問票の作成、講師への相談・フィードバック)

参加対象

審査を経て選ばれた熊本の23団体

講師

菅野拓氏(阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター研究員)
田村太郎氏(一般財団法人ダイバーシティ研究所代表理事/復興庁復興推進参与)
渡邊享子氏(一般社団法人ISHINOMAKI2.0理事/合同会社 巻組/東北芸術工科大非常勤講師)

実施場所

熊本市内の会議室

実施風景

実施風景

ステップ2 神戸、東北、中越などの被災地を視察し、復興従事者にヒヤリング

7月~11月にかけて、各団体が計画をもとに過去の被災地を視察しました。
その中の1つが、西原村の大切畑地区で活動する自治会。地震の被害で集落の大部分が全壊し、住民は集落再生をめざしています。自治会の代表者6人は、中越地震を経験した長岡市の山古志地域などで、復興を経験した先人たちに話をききました。

実施風景

ステップ3 熊本における復興支援事業の計画書を作成する研修・報告会

内容

1) 地域創造基金さなぶり:開催趣旨説明
2) ジャパン・プラットフォーム:事業責任者よりご挨拶
3) 各団体による事業の報告
活動分野ごとに2つの部屋に分かれて発表
4) 外部有識者(一般財団法人ダイバーシティ研究所 代表理事 田村太郎氏)による総評
5) 次年度の事業計画作成:他の助成事業への申請を想定した計画策定支援ワークショップ

日程

2017年11月15日(水) 10:00~16:30(9:30開場)@熊本市内

実施風景

実施風景

※本研修の助成資金には、企業や個人からJPFに寄せられた支援金のうち約4,600万円を充当させていただいています。

Q&A

集合講座について

Q 大学生ですが、集合講座に参加できますか。
A参加できます。
Q 集合講座のうち、都合が悪くて参加できない回があるのですが、集合講座には連続して参加しないといけませんか。
A 全ての回に参加すると体系的に学ぶことができるのでお勧めしますが、全ての回に連続して参加することが必須ではありません。ご都合に合わせてご参加ください。
Q 集合講座の申し込みはどのようにしたらいいですか。
A 下記URLの申込フォームに記入してお申込みいただくか、申込用紙に記入して下記番号にFAXでお送りください
申込フォーム http://www.sanaburifund.org/shiensupport/?p=17149
FAXでのお申込み 022-748-7284

助成対象の活動研修(助成事業)について

Q 自団体からだれも集合講座に参加していないと、助成金の申請はできませんか。
A 助成金の申請にあたって、集合講座プログラムへの参加を強く奨励しています。実務的にも、全体像を掴んでいただくためにも大変参考になる内容と考えているからです。また、助成金の申請の際に申請書に自団体からの集合講座参加者名と参加研修名記載を頂くと審査時に加点されます。詳細は、募集要項を必ずご確認ください。
Q 活動研修(助成事業)の旅費交通費のみを助成申請できますか。
A 助成は訪問→事後研修→団体の活動計画作成→活動実施に対して適用されます。訪問の旅費交通費だけの助成申請はできません。
Q 訪問先は、自分たちで選んでいいですか。
A 訪問先はご自分が所属する団体が選んでいただいて結構ですが、申請書にて、なぜその訪問先を選んだか、そこでなにを学びたいか等を説明していただきます。
Q どこを訪問したらいいかわからないのですが、事務局に相談することはできますか。
A 皆さんが抱える課題などに応じて訪問先の機関や団体をご紹介します。なお、申請時には、必ずしも訪問先が決まっている必要はありませんので、審査通過後の研修時に詳細をご相談できればと思います。
Q 訪問の時期は自分たちで決めていいですか。
A 訪問日程は、訪問先の機関・団体と日程調整のうえ、決定していただいて結構です。ただし、訪問前と訪問後に熊本市内での集合講座を予定していますので、実際の訪問は6月以降を想定してください。訪問前、訪問後の集合講座の詳細については、後日審査を通過した団体へご連絡します。
Q 旅費の補助に制限がありますか?他にも参加したいスタッフがいるので団体の自己負担で同行させてもいいですか。
A 団体の自己負担でスタッフの方に参加いただいてかまいません。ただし、ジャパン・プラットフォームの助成規定により、行政職員(常勤・非常勤を問わず、主たる生計を得る・週20時間以上の勤務実態がある者)へは、助成金を充当することができません。行政の出張経費や別予算で同行されることは強く歓迎しています。但し、助成を受けて渡航される方とは会計を分けていただくようご注意ください。

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