豪雨発生から4カ月。安心して暮らせる家屋の修繕作業と新たな課題

活動レポート

ピースボート災害支援センター(PBV)

豪雨発生から4カ月。安心して暮らせる家屋の修繕作業と新たな課題

2025年8月豪雨被災者支援

床下泥だし/姶良市/2025.09 ©PBV

今年8月に北陸・九州地方を中心に発生した記録的な豪雨から4カ月がたちました。鹿児島県姶良市で、被災した家屋の保全事業に取り組むJPF加盟NGOのピースボート災害支援センター(PBV)の活動は、今も続いています。

浸水被害が起きたら確認したいこと
豪雨による浸水が付近で発生したら、注意が必要です。床上が被害を逃れても床下がぬれてしまう場合があり、のちのち健康に支障をきたすカビが生じるおそれがあるためです。

PBVは、高齢や一人住まいの方など自力での判断や作業が困難な世帯に、家屋の状態確認と技術支援を実施。専門知識を持つスタッフの判断のもとに進めました。また、自ら泥出しなどの作業を行った方の相談にも対応しています。


床下泥の土のう袋回収/姶良市/2025.10 ©PBV

床下泥の土のう袋回収/姶良市/2025.10 ©PBV

床下消毒/姶良市/2025.10 ©PBV
床下消毒/姶良市/2025.10 ©PBV



床下からかきだした大量の泥
家屋の床下が浸水した場合、まずは泥を丁寧に取り除きます。除去した泥を入れる土のう袋は、一軒あたり50以上にもなりました。酷暑の中、スタッフは地道な作業に取り組みました。


床下確認/姶良市/2025.09 ©PBV

床下確認/姶良市/2025.09 ©PBV

床下泥だし/姶良市/2025.10 ©PBV<span id=
床下泥だし/姶良市/2025.10 ©PBV


泥をかき出した後は消毒を行い、乾燥機を設置します。完全に乾くのを待つ間、PBVは定期的に状態を確認しながら、住民の方へ住まいの復旧に関する不安や悩みをお聞きしました。この内容は、市の福祉課をはじめとする関係機関・団体と共有し、継続的な支援の必要性について共通理解を深めます。

時間の経過とともに現れた問題
床下の泥が乾いていたり堆積量が少なかったりしても、建物全体の湿度が高いためにカビが発生してしまう家屋も増えています。このようなケースでは、専門的な観点からの判断を行い、消毒作業を実施します。

また、住民の方々の災害救助法に基づく応急修理制度の理解が十分に進んでいないこともわかってきました。PBVは、人々が最低限の生活環境を保てるよう、必要に応じて技術的支援を行いながら、適切な修繕がなされるように調整や助言をしていきます。

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