「アフガニスタン東部地震被災者支援2025」決定(寄付受付中)
ジャパン・プラットフォーム(JPF)
パレスチナ・ガザ地区の食料不足により、子どもたちの栄養失調は壊滅的なペースで悪化しています。国連は2025年8月22日、人道危機が続く現地で「飢きん」が発生していると発表しました。
食料がある状態から危機的な状況までを5段階で計測する「総合的食料安全保障レベル分類(IPC)」において、「飢きん」は極度の食料不足、急性栄養失調、そして飢餓に関連する死亡という3つの基準により発表される最も深刻な状況を意味します。過去に発表された例は4つで、中東地域で宣言がなされたのは今回が初めてです。
ジャパン・プラットフォームは、飢きんから人々の命を守るための緊急支援を決定し、9月5日、ガザ地区の状況や求められる支援について伝えるオンライン説明会を開催しました。
参加いただいた方からは、「現地の貴重な声を聞くことができてよかった」「ガザの被害状況(50万人以上が飢きん)や、『壊滅的飢餓または飢きん』のカテゴリーについて説明があり、ポイントや全体像を把握する上で役立った」という声が届きました。
登壇者の発表の一部を以下にお伝えします。説明会の模様は、アーカイブ映像をご覧ください。
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ガザ地区の現状について ジャパン・プラットフォーム(JPF) 海外事業部部長 樋口博昭 子どもたちの栄養失調は、壊滅的なペースで悪化しています。7月だけでも、1万2,000人以上の子どもが急性栄養失調と診断されています。この状況はさらに拡大し、9月末までにガザ全域で64万人以上が飢きんに直面し、114万人が人道的危機、加えて39万6,000人が急性食料不安に陥ることが予測されます。 |
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清潔な水を入手しにくい現実 ピースウィンズ・ジャパン(PWJ) 海外事業部中東・東欧地域マネジャー 内海旬子氏 現地のスタッフは、オンラインで話すたび目に見えて体重が減っています。彼らは「半年以上、肉を食べていない」「1日1杯のスープとわずかなサプリメントしか摂取できないが、それでも自分は恵まれているほうだ」と話します。 96%の世帯が水不足に苦しんでいます。海水を淡水化する施設は燃料不足で稼働できず、水不足・衛生環境が悪化しています。給水が途絶えたら、人々は民間業者から水を購入するか汚染された水を飲むしかありません。PWJは、現地の施設や給水業者、避難所などと連携して事業を実施し、より大変な人に必要な支援を届けています。 |
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命を失う子どもたち |
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終わりの見えない地獄のような生活――ガザの人びとの声 パルシック(PARCIC) パレスチナ事務所代表 高橋知里氏 現地スタッフは、「無差別な攻撃と避難勧告、炎天下でのテント生活、衛生環境の劣悪化にプライバシーのない過密生活によるストレスなど、終わりの見えない地獄のような生活が続いている」と言います。 「たとえ停戦がかなったとしても、もう行く場所もありません。この厳しい状況で私が願うことがあるとすれば、それはただ『食べること』です。子どもたちには、お腹がすいたときは我慢して眠るように言い、食べ物のことを忘れさせています。それが母親として本当に苦しいです」(シングルマザーのナイーズさん) PARCICは命をつなぐ緊急支援活動を行うと同時に、農家の支援も行っています。ガザでは、もともとあった農地の約1.5%の面積でしか、今は農業ができない状況になっています。生産を続ける農家に肥料などを配付し、トマト、モロヘイヤ、唐辛子などを育てています。 |
JPFと加盟NGOは、これからも人々の命を守るための支援を続けます。ぜひご支援をお願いいたします。
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