いま、レバノンで増え続ける民間人の犠牲 ~JPF/加盟NGOスタッフより現地の最新支援ニーズをお伝えします~

活動レポート

難民を助ける会(AAR Japan)、パレスチナ子どものキャンペーン(CCP)、パルシック(PARCIC)

いま、レバノンで増え続ける民間人の犠牲 ~JPF/加盟NGOスタッフより現地の最新支援ニーズをお伝えします~

中東危機対応支援2026

【避難者の「家族のために」に応える支援】

パルシック(PARCIC)レバノン事務所 土橋 弘さん
パルシック(PARCIC)レバノン事務所 土橋 弘さんレバノンの首都ベイルートや隣接する山岳レバノン県では、低空飛行するイスラエル軍戦闘機の音やソニックブーム(音速を超えて飛行する際に発生する爆音)が響き渡っており、人々は常に緊張状態に置かれています。現在、学校などを転用した避難所に滞在する避難者の3分の1以上が、山岳レバノン県で避難生活を送っています。


不安を抱えながら長期化する避難生活を送る人々が少しでも安心して過ごせるよう、パルシックはレバノンで支援活動を開始し、山岳レバノン県に避難中の人々に食事を届けます。

親類や知人の家に避難している方や、避難先が見つからず車中泊や空き地にテントを張って避難生活を送る人々もいます。「家族のために自分たちで料理を作りたい」という声が多く寄せられており、避難所と避難所外で避難生活を送る家族に1カ月分の調理用の食べ物を届けることにしました。温かい食事を家族で食べ、人としての尊厳を取り戻し、少しでも安心して過ごせるよう、私たちは活動していきます。



【現地の食習慣に配慮した温かい食事を届ける】

難民を助ける会(AAR Japan) 支援事業部 主任 秋本 泰孝さん
難民を助ける会(AAR Japan) 支援事業部 主任 秋本 泰孝さん私たちは現地提携団体とともに、山岳レバノン県の避難所を対象に食料支援を実施しています。この地域は激しい空爆が続く首都ベイルートに隣接しており、多くの避難民を受け入れてきましたが、最近では県内でも空爆が発生し、情勢が深刻化しています。

軍事衝突の発生から1カ月が経過し、避難所では長期化する避難生活による疲弊が見られます。妊婦や新生児、小さな子どもを抱える世帯も多く、単調な食事による栄養の偏りも大きな課題です。
そのため、私たちは提携団体の設備を活用し、現地の食習慣や栄養に配慮した温かい食事を毎日届けています。依然として支援ニーズは高く、必要性の高い避難所では、今後食事の提供回数を増やしていく予定です。

山岳レバノン県の避難所に逃れた人々へ食料を届ける現地提携団体スタッフ/2026.03.12 ©AAR Japan/ShareQ (3月25日よりJPF事業)山岳レバノン県の避難所に逃れた人々へ食料を届ける現地提携団体スタッフ/2026.03.12 ©AAR Japan/ShareQ (3月30日よりJPF事業)



【日々激しくなる攻撃。子どもたちの教育や心のケアなども必要です】

パレスチナ子どものキャンペーン(CCP)海外事業部 海外事業担当 田浦 久美子さん
パレスチナ子どものキャンペーン(CCP)海外事業部 海外事業担当 田浦 久美子さん現在、レバノン北部で避難生活を送る人々へ食料と衛生用品や寝具などの生活物資の配布を実施中です。今後、治安・安全状況を注視しながら、他の地域でも配布を実施していく予定です。
日々攻撃が激しくなり、今後の先行きが見えない中、避難している人々も受け入れている人々も疲弊してきています。また、子どもたちの教育の問題や、心身の健康状態の悪化など、新たな問題も発生しています。命を守る緊急支援に加え、中長期的な支援も必要です。

皆さまがレバノンの人々のことを想ってくださることは、現地の人々が少しでも希望を持って今日・明日を生き、未来を描いていく力になります。ご支援をよろしくお願いいたします。

引換券で購入した食料品を袋詰めする人々/北レバノン県/2026.04.05/ ©CCP引換券で購入した食料品を袋詰めする人々/北レバノン県/2026.04.05/ ©CCP



■最初の一週間で数十万人が家を追われた

2026年2月28日に米国、イスラエルとイランとの間で大規模な軍事衝突が発生しました。
ニュースなどでも報道されている通り、この軍事衝突は、現在、中東全域に広まっており、3月2日にはレバノンとイスラエルの軍事衝突に発展しました。多くの子どもたちを含む民間人が犠牲となっており、最初の一週間で数十万人が家を追われるなど※1、多くの避難民が発生しています。
レバノンはもともとパレスチナやシリアなどから多くの難民を受け入れている国です。今回の軍事衝突によって、従来から支援を必要としてきた難民などの脆弱な人々が、さらに深刻な状況に追い込まれています。

■現地での知見があるJPF加盟NGOによる支援を開始

ジャパン・プラットフォームは3月5日より「中東危機対応支援2026」プログラムの立ち上げを決定しました。今回緊急支援をおこなうJPF加盟NGOの3団体もレバノンをはじめ中東地域で豊富な活動経験をもっており、信頼できる現地提携団体と連携して、現地ですぐに活動を開始できる体制が整っています。

■避難所が不足、食料はすぐに食べられるものを

喫緊の支援ニーズとして、多くの方が逃げた先での避難所が不足しています。食料・物資不足はもちろん、それに加えて、避難所も学校などの建物を使用しているケースが多いので、キッチンや調理器具などの設備がなく、すぐに食事をとることができないような状況です。したがって、調理せずにすぐに食べられる加工食が必要とされています。



ジャパン・プラットフォーム(JPF)スタッフ・メッセージ(海外事業部 藤井康平)

残念ながら、現段階では事態が収束する兆しは見えません。
世界経済への影響も大きく、日本にいる私たちの生活も無関係ではいられない状況です。
今この瞬間も、レバノンでは民間人の犠牲が増加しており※2、命をつなぐ支援が求められています。
JPFは、これまでも「ガザ人道危機」や「イラク・シリア人道危機」、「レバノン緊急人道支援」など中東地域で数多くの支援活動を行ってきました。私たちJPFと加盟NGOはこれまでの経験や知見を活かし、最も脆弱な立場に置かれている人々にきめ細かな支援を届けてまいります。

迅速に支援を届けるため、皆さまのご寄付・ご協力をお願いいたします。





※1 OCHA: Lebanon: Flash Update #5 - Escalation of hostilities in Lebanon(2026年3月9日) &
※2 UNHCR: Middle East Situation Lebanon - Flash Update #4(2026年3月23-29日)

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