ウクライナ侵攻からまもなく4年。終わりの見えない避難生活と日本からの支援

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ウクライナ侵攻からまもなく4年。終わりの見えない避難生活と日本からの支援

冬を越すための物資が入った支援ボックスを配布/ウクライナ・ザポリッジャ州/2024.01.31 🄫Good Neighbors Japan

人道支援の必要性が深刻化するウクライナ

ロシアによる軍事侵攻が続き、ウクライナでは民間人の犠牲者が増加するとともに重要な民間インフラも被害を受けています。停戦交渉の場が持たれているものの、先行きは見通せない状況で、ウクライナ全土における人道支援の必要性は深刻化し続けています。

避難生活を続ける人の数

    • ウクライナ国内避難民(IDP) 約375万人
    • 国外に避難する人 585万9,800人以上

※国連UNHCR協会, ウクライナ, 2025年12月

戦争の長期化による、破壊されたインフラや心のケアなどの支援ニーズ

住宅、学校、病院など多数の民間施設やインフラが破壊され、大きな被害が出ています。電力などのインフラ攻撃による停電、断水などに加え、携帯電話などの通信や公共交通の混乱が発生しています。

氷点下の気温にありながら暖房を使えない状況にあるなど、弱い立場にある人々が困窮を極める状況に置かれています。また、戦争による死の体験や不安など、人々は心理的な負担を負っています。
※UN News, Ukraine: New strikes disrupt basic services for millions, 8 January 2026

長引く避難生活が人々におよぼす影響の例

  • うつ病、不安、心的外傷後ストレス障害(PTSD)
  • 女性や子どもなどへの暴力の増加(戦争下では増加しやすい)
  • 言語障害、睡眠障害
  • 窓のない地下の防空壕で学習せざるを得ない状況
  • 子どもたちの学習の遅れによる将来への影響

求められる支援の例

  • 長期間の停電のため、発電機や燃料
  • 厳しい冬を乗り越えるための物資
  • 生活するための現金や食料、物資
  • 医薬品
  • 心理社会的ケア
  • 子どもたちの学習支援

2026年に支援を必要とする人の数

ウクライナの人口約3,900万人に対し、2026年は約1,080万人が支援を必要とすることが見込まれています
※OCHA, Ukraine

ジャパン・プラットフォーム(JPF)は、ロシアの軍事進攻翌日からウクライナと周辺国で「緊急支援&現地ニーズ調査」を開始しました。現在はウクライナ国内において、子ども、女性、高齢者、障がいのある人、慢性疾患を有する人などを対象に、長期化する避難生活や保健医療、心理面のサポート、教育支援などに取り組んでいます。

JPFの支援①

寒い冬を乗り越えるための薪(まき)を提供
オペレーション・ブレッシング・ジャパン(OBJ)

越冬支援で薪を受け取る老人/ウクライナ、ザポリッジャ州/2026.01 ©OBJ

エネルギー、水、ガスシステムなどインフラへの攻撃は、現地の人々の生活に深刻な影響を与えます。気温が氷点下になる冬にはさらに困難な状況になります。

OBJはザポリッジャ州において、障がいや慢性疾患のある方、高齢者、女性世帯主など578世帯に暖房用の薪を提供し、弱い立場にある人々の安全と健康を確保する活動に取り組んでいます(2025年10月27日~2026年1月26日)

JPFの支援②

つらい記憶や感情を語ることの重要性
地球のステージ(FL)

ワークショップの様子 ©FL

戦争による家族や知人の死、兵役や避難生活の不安などから人々の心理的負担は大きく、PTSDや抑うつ、社会的不適応のリスクが高まっています。

FLはオデーサで、子どもから大人を対象に戦争のトラウマやPTSDの予防に有効な「心理社会的支援」を実施し、ワークショップ開催とファシリテーター養成をしています。ワークショップでは、参加者が涙を流しながら戦争や家庭の苦しい記憶を吐露する場面が見られます。

トラウマ・ケアに対応できるソーシャルワーカー育成にも取り組み、被災した人々の負担を減らせるよう尽力しています(2025年11月1日から実施中)

JPFの支援③

長期化する避難所生活の環境改善と健康支援
ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)

避難所に住む高齢者へのNFI配布登録/ドニプロ市避難所/2025.12 ©ピースウィンズ・ジャパン

52万人もの国内避難民を受け入れるドニプロペトロウスク州では、避難所に滞在する期間が長期化する一方、衛生環境の整備や施設のアクセシビリティは十分とはいえません。特に高齢の方、障がいのある方にとって、長期化する避難所での生活は身体機能の低下や慢性的な健康問題を引き起こすリスクが高まります。

PWJは、避難所の改修、生活物資の配付、理学療法の提供を通じて、避難所の衛生環境やアクセシビリティを改善し、高齢者や障害のある方が衛生的で安全、かつ健康維持できるよう、4つの施設で支援活動に取り組んでいます(2025年9月1日から実施中)

JPFの支援④

保護のための現金給付、心の傷をケアする心理社会的支援
グッドネーバーズ・ジャパン(GNJP)

大人向けPSSグループセッション/ハルキウ州/2025.02.04 ©Good Neighbors Japan

戦いが激化した地域の人々の多くが、かばん一つなど最低限の物だけを手に避難しています。混乱の中、大切な書類を紛失したり命にかかわる治療を受けられなくなったりしてしまうこともあります。GNJPは、被災した一人ひとりのニーズを把握しながら、証明書などの発行手続きや、医療を受けるための支援を実施しました。

心理社会的支援(PSS)は、PTSDや急性ストレス障害、深刻なうつ病などの予防につながります。ハルキウ州で実施した事業(2025年7月末で終了)では、当初の計画を超える1,447名がカウンセリングを受けました。現在は、ドニプロペトロウスク州で事業を実施しています。

JPFは、ウクライナをはじめ、国内外での人道危機下で、特に弱い立場にある方々に寄り添い、これからも必要とされる支援を届けます。

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