フィリピン・セブ島沖地震・台風被災者支援2025(寄付受付中)
ジャパン・プラットフォーム(JPF)
「まちのの間」に集う皆さん/石川県輪島市町野町/2025.10.21 ©JPF
ジャパン・プラットフォーム(JPF)は、能登半島で発生した地震および豪雨被害に対し、現地で築いてきたネットワークと加盟NGOの多様な専門性をいかしながら、現在も支援を継続しています。
地震からまもなく2年、豪雨から約1年が経過したタイミングで、現地の状況と今後の課題をお伝えするため、JPFスタッフは2025年10月21日に石川県輪島市を訪問しました。
2024年1月1日に能登地方で震度7の地震が発生したことを受け、JPFは当日のうちに加盟NGOによる緊急支援・現地ニーズ調査開始を決定、出動しました。加盟NGOピースボート災害支援センター(PBV)は、1月2日より生活用品の配布支援を行うなど、地域に寄り添った支援を続けています。
PBVは現在、輪島市町野町において地域住民の交流拠点「まちのの間」を運営しています。
まちのの間を訪れた際、PBVの現地コーディネーター 辛嶋友香里さんにお話を伺いました。
まちのの間は、東日本大震災での支援経験をふまえ、今後長期的に必要となるコミュニティ支援を早期から見据えて設立された、地域住民が集い安心して過ごせる場です。
2025年5月13日、2月に幕を閉じた入浴支援施設「まちのの湯」の次のステップとして、東大野プール駐車場内に新たな交流拠点 まちのの間をオープンしました。
以来、町野町の皆さんがほっと一息つける「あたたかいリビング」のような場所として、多くの方に利用されています。
こうした場所づくりの背景には、震災後の生活環境の変化によるコミュニティの分断を防ぐための取り組みがありました。町野町では、東日本の経験をいかし、仮設住宅への入居にあたって、できるだけ同じ地区の住民同士がまとまって暮らせるよう工夫がなされています。
仮設住宅には集会場も設けられていますが、その場所が継続的に使われていくかどうかは、日々の運営を担う人がいるかどうかが大きな鍵になります。まちのの間は、まさにその役割を果たし、人が自然に集い続けられる環境を支える場として、大切な存在になっています。
![]() 交流拠点「まちのの間」/石川県輪島市町野町/2025.10.21 ©JPF |
![]() 「まちのの間」利用者の皆さまとJPFスタッフ/石川県輪島市町野町/2025.10.21 ©JPF |
当日、お話を伺っている間も、お仕事帰りに車で立ち寄る方、顔見知り同士が笑顔で言葉を交わしながら会場へ向かう方など、室内だけでなく屋外のテーブル席まで満席となるほどでした。
「仮設住宅に一人でいると寂しいけれど、ここに来ると皆に会えてうれしい」という利用者の言葉が心に残りました。男性の参加者も見られ、誰にとっても居心地の良い空間づくりが実現していることが感じられました。
スタッフの皆さまにも自然な笑顔があふれ、地域の再生を支えるあたたかな空気が拠点全体に広がっていました。こうした“人が出会い、気持ちを分かち合う場”があることの大切さを再認識しました。
PBVとJPFは、今後も変化するニーズを丁寧に受けとめながら、地域に寄り添った支援を続けていきます。
![]() 「まちのの間」スタッフの皆さん/石川県輪島市町野町/2025.10.21 ©JPF |
![]() PBV辛嶋さんとJPFスタッフ/石川県輪島市町野町/2025.10.21 ©JPF |
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