地震発生から3カ月。避難キャンプで暮らす少年、母のストーリー

活動レポート

シャンティ国際ボランティア会(SVA)

地震発生から3カ月。避難キャンプで暮らす少年、母のストーリー

アフガニスタン東部地震被災者支援2025

1,992人が亡くなり、8,489棟もの家屋が倒壊したアフガニスタン東部地震から3カ月が過ぎました。日に日に寒さが増す中、テントでの生活を続けざるをえない方々がいます。被災した世帯の96パーセントが食料源を失うなど厳しい状況が続く被災地で、ジャパン・プラットフォーム(JPF)加盟NGOのシャンティ国際ボランティア会(SVA)は、3回にわたり食料と生活必需品の配布会を行いました。活動の中で出会った人を紹介します。

家族と離れて暮らすモハマッドくん

支援物資を受け取ったモハメッドくん/アフガニスタンクナール県/2025.11 ©SVA支援物資を受け取ったモハメッドくん/アフガニスタンクナール県/2025.11 ©SVA

12歳のモハマッドくんと家族の生活は、大地震を境に一変しました。けがをしたお父さんは入院、お兄さんたちは壊れた家に残って家畜の世話をしています。モハマッドくんとお母さん、弟と妹は国内避難民キャンプで暮らしています。

震災が起きる前、小学4年生のクラスで学んでいたモハマッドくんは現在、学校へ通っていません。モハマッドくんに理由を尋ねると、悲しげに答えました。
「もう行きたくないんです。ぼくたちはすべてを失いました。学校に行っても得るものは何もないでしょう」。

家族が受け取った支援について聞くと、「小麦は好きだよ。食べられるからね。たくさんくれてありがとう」と少し笑顔を見せました。

家と身の回りの物すべてを失ったオマルさん

避難所で生活するオマルさん/アフガニスタンクナール県/2025.11 ©SVA<span id=避難所で生活するオマルさん/アフガニスタンクナール県/2025.11 ©SVA

4人の子どもと9人の孫を持つオマルさんは、就寝中に地震が起きたと振り返ります。
「突然家が揺れ、大きな岩が屋根を突き破り足元に落ちてきました」。

オマルさんたちは幸い無傷で済みましたが、何一つ持たずにキャンプでの避難生活が続いています。
「小麦は以前にも受け取りましたが、毛布とカーペットは今回初めていただきました。感謝します」。

平均気温が氷点下まで下がる冬を間近に、寒さへの備えが必須です。子どもたちはトラウマから立ち直るための支援も必要としています。被災した方々の命と生活を守る支援をJPFとSVAは続けています。

IOM Flash Update - Earthquakes in Eastern and Northern Afghanistan (23 November 2025)

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