パレスチナ・ガザ人道支援(旧:パレスチナ・ガザ人道支援2014) English

  • パレスチナ・ガザ人道支援2014 下水処理された水の灌漑利用に関する農業ワークショップの様子 ©NICCO
  • パレスチナ・ガザ人道支援2014 JPFの助成事業でラファ市下水処理場脇に設置したソーラーパネル ©NICCO
  • パレスチナ・ガザ人道支援2014 ガザ シジャイヤ地区にて ©JPF
  • パレスチナ・ガザ人道支援2014 在宅リハビリ支援を受ける男の子 ©JPF
  • パレスチナ・ガザ人道支援2014 シュルックワアマル児童館で活動に参加していた女の子たち ©JPF
  • パレスチナ・ガザ人道支援2014 ガザ市内 ©JPF
  • パレスチナ・ガザ人道支援2014 パレスチナ・ガザ人道支援2014 ©CCP
  • パレスチナ・ガザ人道支援2014 パレスチナ・ガザ人道支援2014 ©CCP
  • パレスチナ・ガザ人道支援2014 パレスチナ・ガザ人道支援2014 ©CCP
  • パレスチナ・ガザ人道支援2014 パレスチナ・ガザ人道支援2014 ©CCP
  • パレスチナ・ガザ人道支援2014 パレスチナ・ガザ人道支援2014 ©CCP(撮影:古居みずえ)
  • パレスチナ・ガザ人道支援2014 パレスチナ・ガザ人道支援2014 ©CCP

「天井のない監獄」と呼ばれるパレスチナ・ガザ地区には約200万人の人々が暮らしており、57Kmの境界をフェンスや壁で封鎖され、限られた検問所で人々の出入りがコントロールされているだけでなく、物資の出入りも極端に制限されています。特に2014年は7月8日~8月26日の51日間にわたり大規模な空爆と地上からの攻撃が行われ、死者2,251人、負傷者11,000以上(うち10%の人々が生涯にわたる障がいを負った)、全半壊した家屋18,000戸以上、72の病院およびクリニックが全半壊するという甚大な被害を受け1、もともと脆弱であった人々の生命、暮らし、教育、経済に大きな爪痕を残しました。全半壊した家屋のうち33%は未だ修復が終わっておらず、55,000人以上の人々がシェルター支援を必要としています2。また、現在人道支援を必要としている人々約110万人のうち92万人以上の人々が食糧支援を必要としており、国際機関やNGOによる食糧配布が続けられています3。教育面においては、子どもたちが教育を受ける機会が非常に限られた状態4であり、慢性的な電力不足(1日に4~6時間ほどしか電力が供給されない)と物資の出入りの制限が相まって、医療・保健、経済、農業、水の供給などが深刻な影響を受けています。

JPFは、2014年の軍事攻撃に対する初動対応として「パレスチナ・ガザ人道支援2014」を開始し、2017年度までの約3年間で食糧安全保障、子どもの保護、医療・保健、教育、生計向上などの分野での支援を実施してきました5。2017年度は、モバイル・クリニックの提供、子どもへの心理社会的サポート、障がいを持つ方へのリハビリテーション、越冬支援物資の配布、農業による生計向上支援、Cash for Workなどを実施し、医療・保健サービスや収入向上の面で一定の成果を上げてきたものの、2014年の攻撃による被害からの復興は未だに遠く、経済封鎖や物資、電気、水などの基本的サービスの不足による従来からの脆弱さに起因する喫緊のニーズに加えて、レジリエンス強化やEmergency Preparednessなどの長期的な支援も必要とされており、今後も国際社会がそれらの複合的なニーズに継続して対応していくことが求められています。

2018年6月1日更新
最新情報は以下をご覧ください

1. Report of the Independent Commission of Inquiry on the 2014 Gaza Conflict - A/HRC/29/52, P.6
2. UNRWA: Occupied Palestinian Territory Emergency Appeal 2018, P.2
3. 同上
4. OCHA: Humanitarian Response Plan Occupied Palestinian Territory 2018, P.38
5. 本対応計画P.2参照

プログラム概要

対応期間 2018年6月1日~2020年5月31日(3年間)
プログラム目標 武力衝突で被害を受けたガザ地区の人々の置かれている状況がこれ以上悪化しないよう、人道支援の側面からニーズを満たし、これらの人々が直面している人道上の危機的状況を軽減する。
地域 ガザ地区全域
予算 3億円(2018年度予算要望額)
9億円(3か年の合計予算額/ただし他のプログラムの予算規模との調整を考慮し、1年ごとに予算要望額は見直すこととする)
対応期間 2017年6月1日~2018年2月28日
プログラム目標 武力衝突で被害を受けたガザ地区の人々の置かれている状況がこれ以上悪化しないよう、人道支援の側面からニーズを満たし、これらの人々が直面している人道上の危機的状況を軽減する。
地域 ガザ地区全域
予算 2億円
対応期間 2016年3月1日~2017年2月28日
プログラム目標 武力衝突で被害を受けたガザ地区の人々の置かれている状況がこれ以上悪化しないよう、人道支援の側面からニーズを満たし、これらの人々が直面している人道上の危機的状況を軽減する。
地域 ガザ地区全域
予算 4.4億円
対応期間 2015年3月1日~2016年2月29日
プログラム目標 武力衝突で被害を受けたガザ地区の人々の置かれている状況がこれ以上悪化しないよう、人道支援の側面からニーズを満たし、これらの人々が直面している人道上の危機的状況を軽減する。
支援内容 被災者への物資配布と生計支援、農業復興、シェルター・NFI、プロテクション、水・衛生、保健・栄養、教育の各分野、および分野横断的な子ども・女性や障がい者を含む社会的弱者に対する支援
地域 ガザ地区全域
予算 5.82億円
対応期間 2014年8月10日~2015年1月31日
プログラム目標 武力衝突で被害を受けたガザ地区の人々の置かれている状況がこれ以上悪化しないよう、人道支援の側面からニーズを満たし、これらの人々が直面している人道上の危機的状況を軽減する。
支援内容 食糧の確保、シェルター・NFI、プロテクション、水・衛生、保健・栄養、教育の各分野、および分野横断的な子ども・女性や障がい者を含む社会的弱者に対する支援
地域 ガザ地区全域
予算 2.2億円(政府資金)
※当該プログラムでは民間資金を募り、上記資金枠に充当する。

パレスチナ・ガザ人道支援

1. 背景
2. これまでのJPFによる支援実績
3. 中東情勢の変化について
4. 戦略目標
5. 対応方針
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ガザ入域に際しての安全管理
ガザ入域後および現地での活動に際し、在外日本大使館とも連絡を密に行った上で、各団体の安全基準に従い行動する。

活動地域

パレスチナ・ガザ人道支援2014 活動地域
活動地域(PDF 485KB) 2017年7月11日時点

事業一覧

2017年度の事業一覧 加盟NGOの5団体:CCP/JADE/PARCIC/PLAN/NICCO

団体名 事業名 開始日 終了日 事業予算(円)
NICCO 下水処理場稼働能力の向上と農業資機材配布・研修を通じたラファ市農家支援事業
/農業支援
2017/8/1 2018/3/31 35,399,930
CCP ガザ地区における紛争被害者への訪問診療と栄養改善および脆弱世帯への越冬支援
/医療支援、食糧・物資配布
2017/6/16 2018/5/31 51,011,065
PWJ ガザ地区における若者のキャッシュ・フォー・ワーク活動フォローアップ事業
/キャッシュ配布
2017/6/12 2018/2/28 39,199,751
JADE パレスチナ・ガザ 巡回医療及び救急法講習事業
/医療支援
2017/6/7 2018/2/20 21,999,988
PARCIC ガザ地区被災住民の生活再建支援と子どものケア第4期
/農業支援、保護(社会心理的ケア)
2017/6/7 2018/2/28 49,999,359

事業紹介 : パレスチナ子どものキャンペーン(CCP/2016年度)

紛争によって負傷した子どもの
健康と心理状態の改善をめざす

CCPでは、2014年のガザ紛争によって負傷し、障害を負った子どもたちへの支援を2015年春から続けています。2016年度はガザ全土で500人の子どもに医師、看護師、理学療法士、心理士などで構成する複数の医療チームが家を訪問し、医療機関へのアクセスが難しいため放置されていた子どもたちが、定期的で集中的な治療やリハビリ、車いすや歩行器などの提供を受けることができました。2年間で750人以上の子どもを支援し、多くの子どもたちが立てるようになったり、歩けるようになって学校に復帰したケースなどもたくさん出てきました。子どもたちの健康と心理状態の改善、また社会復帰を目指して活動を継続しています。

現地の声

リハビリテーションや心理サポートのおかげで
歩けるようになり、気持ちも前向きに!
イブラヒムくん(12歳)

現地の声爆撃で左膝下を失った当初、僕はストレスを家族にぶつけ、手当たり次第に物を壊したり投げたりすることがありました。友達とも関わろうとしませんでした。でも、理学療法による1年半のリハビリテーション※や心理的サポート※を受けたら、学校に行けるようになりました!足を失いながらも、立ち上がり、義足をつけて歩き、自転車にも乗れるようになったことで、気持ちが前向きになってきたのかな。学校では国語と体育、特にサッカーが好き。いつかゴールキーパーをやりたいと思っています。

現地の声 : パルシック(PARCIC/2015年度)

飼料の生産研修や食用動物の配布などによる
女性世帯のための生業支援で、人生が再び自分に微笑みかけてくれた。
アマルさん(PARCIC/2015年度)

女手一つで5人の子どもを育てているために外の仕事は難しく、以前は鶏卵を売って生計を立てていました。これが軌道に乗り、鳩やウサギ、羊にも手を広げていたのですが、2014年の戦争で家を壊され、家畜も失いました。その後、家畜の飼育は諦めていましたが、女性世帯のための生業支援を受けて再開することができ、人生が再び自分に微笑みかけてくれた気がしました。今では配布されたウサギの生産販売に加え、鶏10羽による卵の生産も行っています。(PARCIC事業より)

2018年5月22日
事業一覧を更新しました。プログラム名が変わりました。
2018年2月27日
事業一覧を更新しました。
2017年7月11日
活動地域を更新しました。

支援の背景

2014年7月、イスラエル軍によるガザ地区への大規模な軍事行動により、50日以上の戦闘状況が続きました、JPFは同年8月より本プログラムを開始し、1年間の延長をしながら、食糧の確保、シェルター、緊急支援物資や生活必需品、水・衛生、保健・栄養、教育などの分野において支援を展開してきました。特に、社会的脆弱層と言われる人々の状況がこれ以上悪化しないように、生業支援、農業復興、プロテクション等において、分野横断的に女性、子ども、障がい者を対象とした支援に注力しています。

戦闘開始から3年が経ちましたが、イスラエルによる経済封鎖等の理由から、ガザの復興は滞っており、政治社会状況は混迷しています。JPFでは状況を鑑み、緊急対応期として1年間のプログラム再延長を決定し、2018年2月末まで支援を継続します。

2017年6月1日更新

2014年夏のイスラエル軍による空爆で死亡した民間人は1549人(うち子どもが3分の1を占めた)、負傷者は11,000人(イスラエル側の民間人の死者は6人、うち子どもは1人)にのぼった。住宅の13%は破損をうけ、うち20,000戸は全壊となり、100、000人(17,888世帯)が現在も避難民として残されている※1

戦争の被害に加えて、2015年5月以降僅かに緩和されたとはいえ継続しているイスラエルによる経済封鎖、エジプトからの物資搬入が不可能になったことが復興を著しく遅らせている。依然として人口の8割が食糧支援に頼っており、人道的危機が依然として続いている。食糧支援に関しても、いまだに83万の避難民が支援を必要としている。※2

復興の遅れは、避難世帯、子どもや青少年、女性世帯、障がい者などにとりわけ大きな打撃を与えていて、心理的なダメージと経済格差が目立ってきており、ただでさえ不安定なガザの政治社会状況はますます混迷している。

※1 OCHA:2015 STRATEGIC RESPONSE PLAN OPT
※2 UNRWA:Emergency appeal 2016